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そういえば菅田に確認しておきたいところがあったんだ!と思いだして、菅田のデスクの方を見てみたけどいない。

フロアを一周ぐるっと見回したけど見つからず、仕方ないかとイスに座ったところで隣の吉沢くんとバチン目があった。


「あ、あの」
「ん?なに、どこかわかんなかった?」
「いえ、そうじゃなくて。菅田先輩、さっき今日は直帰するって言ってでていきましたよ。」
「え!ウソ!いつ?全然聞いてなかった。」
「ついさっきです。先輩が…あの、叫ぶ…少し前…?」


あの時か…。

「しまったなぁ、」
「急ぎでしたら電話してみたらどうですか?」
「んー、急ぎっちゃ急ぎだけどー。そうでもないというか」
「?」
「私、菅田の連絡先知らない。」
「えっ!」
「ん?」
「え、知らないんですか?」


吉沢くんが信じられないとでも言うような顔で私を見る。
なんでそんな驚く?うちの女子社員はみんな菅田の番号を知っとかなきゃいけないのか?


「知らないよー。うち携帯会社支給じゃないし。今みたいに例外的に一緒に仕事することはあるけど、基本、私と菅田は一緒にならないし。必要ない。」
「いや、そうじゃなくて…」
「なに?」
「…お二人はお付き合いされてるんじゃ…」
「はぁ?!」
「!先輩、声っ」

やばっ!

本日二度目の静寂。
さすがにチラチラこちらを見る人たち。

すいません!大丈夫です。お騒がせしましたー!と一言小さく言うと、また周りは仕事に戻っていく。

「吉沢くん!」
「はいっ」
「…仕事をしましょうか。」
「は、い、」
「あと、それは勘違いです。有り得ないから。」
「はい…」
「どこで何を聞いたのか知らないけど、根も葉もない噂!以上!」
「はい!すいません!」

吉沢くんがすごい勢いで頭を下げて、パソコンに向かう。
もう二度と私に話しかけてこないんじゃなかろうか…。

それにしても!どこからそんな!


いやいや、もうやめよう、考えるだけムダだ。
それより仕事!仕事しなきゃ。

仕事中に関係ないこと考えるからこんなことになるんだ!

それもこれも、
全部全部!中村さんのせいなんだから!

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作成日時:2019年3月19日 20時

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