妖柱は愛される【鬼滅の刃】

妖が10匹 ページ11

「本当か!?」

「なっ!!」







視界を奪われても気にせず笑顔になる猗窩座



そんなに私が欲しいのか、悪趣味なヤツめ



まぁいい、私が犠牲になって2人が無事なら鬼殺隊はまだ安泰だし


いずれ誰かがこいつの首を切ってくれるはず






「あぁ…お前について行ってやる」


「嬉しいぞゆい!!柱が首を縦に降ってくれたことは1度もない!!」


「鬼殺隊として当たり前だ、誰が自分から憎ましい鬼になどなるか。」






こちらに歩み寄る猗窩座に睨みを聞かせて言うが、見えてないので意味が無いか……




「待てゆい!!君を行かせる訳にはいかない!!早くこっちへこい!!」





私達のほうをみて言う煉獄さん


冷や汗をかいてかなり焦ってる様だ






でも、私は別に鬼になる訳じゃないし

そうなる状況になったらすぐに自害するつもりだ









((ｸﾞｲｯ






「!?」



「ほおっておけゆい、あんな奴構わないで早く行こう」



私の腰を抱きながら言う猗窩座



なんで目が見えないのに腰の位置が分かんだよ、気持ち悪い




「キモイ触るな。お前に連れていかれなくてもついて行くことが出来る」



「それは無理だゆい…いくらお前とはいえ一応鬼殺隊。行き方を教える訳にはいかない」






と、申し訳ないという顔で言ってより一層自分の方へ引き寄せはじめる



いやいやいや、何で引き寄せる必要性があんだよ



今すぐ首切ってやりたいわ





「猗窩座!!!今すぐゆいから離れろ!!!さもなくば切る!!!」



ﾊﾞｯと刀を構える煉獄さん



不味い、またキレ始めてるな…




「煉獄さん、もう私のことはいいので早く屋敷に戻って宇髄さんを手当してあげてください。」



「無理だ!!そうやすやすと君を鬼に手渡す訳にはいかない!!」


「いいえ、私を見過ごしてあなた達が無事に帰る方が隊の為です。早く行ってください、それでも柱ですか」




「ｯ!!!」





図星をつかれてか固まる煉獄さん





「…………猗窩座、早く行こう」


「あぁ、少し目をつぶっていてくれ。すぐに着く」







そう言い私を横抱きにする猗窩座




その瞬間、体に物凄い圧風とふたりの気配が消えていくのを感じた



少し目を開けてみると猗窩座が凄い勢いで走っているではないか





こいつ……時速何キロで洞窟ん中走ってんだよ


私を殺す気か…

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