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仕事場。そう言われて何故だか、Aの胸の内には嫌な予感が広がった。

「仕事場……?」
「お前、昔『美男強制収容所』で監視してたろ?その経験を活かすって意味で今度は、『殺人鬼強制収容所』の監視をするんだ。」

村正の言う通りAは、7年程前に美男強制収容所の監視を担っていた。が、今回殺人鬼強制収容所を監視するにあたって納得のいかない部分がある。

「待て待て、美男と殺人鬼じゃとてもじゃないけど……規模が違いすぎる。正直、僕の手に負えるような奴らだとは思えない。」
「ああ、そこは心配しなくていい。経験を重ねて訓練すれば、いつか手に負える日がくる。」

(それは、いつの話だ……。)
胸中でクールな表情を崩さない村正に問いかける。もちろんその問いに対する答えは、返ってこない。
(この先僕、どうなるんだろう…。)
募る不安を溜息で吐き出し、再び歩き出した村正の背中を追いかける。

ーーーー

重たい鉄の扉を押し開け躊躇いを感じさせない歩みで中へと入る村正に、興味より恐怖が勝り始めているA。

血の匂いやカビ臭い匂いが鼻をつく。中は薄気味悪く、とても人がいるようには思えない。
裏口から数メートル歩いた突き当たりには、上に続く階段があった。

「この上には、何があるんだ?」
「殺人鬼強制収容所の管理室。そして俺たちを雇った人物がいる。」

(僕らを雇った人……。一体、どんな人なのだろうか。)
殺人鬼達をまとめ管理している人だ、きっと屈強な男性か威圧感のある人、または凄腕の武闘派。Aの中で管理人に対する想像が膨らんでいく。

「行くぞ。」
「うん。」

会ったことも見たこともない管理人という人物に興味や好奇心を抱いている反面、僅かな不安や恐怖もある。
Aは、胸中に広がる複雑な心情に額からジワリと汗が滲んだ。

「あれ……ランプの火が消えた…。」
「管理人の演出だと思えばいい。」
「……ここにきたことあるのか?」

先程から胸に抱いていた疑問を村正にぶつける。村正の発言には、驚きや関心など新鮮味を帯びた反応が全くなかった。

「来たことある……何回もな。」
「ふーん……。管理人と知り合い…とか?」
「まぁ、そんなもんだな。」

曖昧に返答されもっと追求したくなってしまったが、階段も終盤に差し掛かっており管理室は直ぐそばまで近づいて来ていた。

(ここが管理室………ん?合言葉を言え……?)
管理室の扉には、そう書かれたプレートがぶら下がっていた。

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枯羽(プロフ) - ピポポタマスさん» 女主なんですw応援してくださりありがとうございます。 (2018年8月17日 2時) (レス) id: a079f10cee (このIDを非表示/違反報告)
ピポポタマス(プロフ) - 最初見たとき、「あれ…男主かな?┌(┌^o^)┐オイシイ」と思ったんですけど女主なんですねwwそりゃ体力も無いですわねw面白いので是非頑張って下さい(上から目線すいません)!!!応援してます!! (2018年7月11日 3時) (レス) id: 1f7d70f902 (このIDを非表示/違反報告)
枯羽(プロフ) - はゆーさん» 初めまして!!褒めてくださりありがとうございます!作者は、天才ではないかもですが、褒められれば伸びるタイプですw更新遅くてすみません。コメントありがとうございました! (2018年4月4日 14時) (レス) id: 4774db47d0 (このIDを非表示/違反報告)
はゆー(プロフ) - はじめまして!耐え切れず、コメントを入れさせていただきました…!作者様の表現力とストーリーが素晴らしくて、常に感動しております。あの…やはり、天才様でいらっしゃいますよね…?()。お忙しく大変だと思われますが、これからも無理のないよう頑張ってください! (2018年4月4日 14時) (レス) id: e0dbe52e99 (このIDを非表示/違反報告)
枯羽(プロフ) - 孤縷さん» ありがとうございます!!時には無理しちゃうかもですが、頑張らせていただきます! (2018年3月19日 14時) (レス) id: 4774db47d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:枯羽 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年3月19日 0時

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