3 ページ3
・
私は昔から勉強が好きだった
それなりに偏差値の高い女子中学に入学したし
ここら辺では1番レベルの高い塾にも通っている。
黙々とやる勉強は他のことを考えなくていいし
何より自己肯定感が上がっているような感覚があった。
「さっきkzの若武とすれ違っちゃった!」
「いいなぁ、クラス離れてると全然会えないもんね!」
「かっこよかったあ〜!!」
授業が終わり秀明を出る時
女の子たちの集団がそんな話をしていた
KZというのはこの秀明の成績優秀な生徒を集めて作ったサッカーチームのこと。
成績も優秀で容姿もいいことから塾ない問わず
他の塾の子からも注目を受けている。
(あーあ、私もあんなふうに素敵な男の子の話とか周りの子達と出来たらいいのに)
そんな思いを抱えながら彼女達の横を追い抜いた。
中学に入ってから女の子の話題と言えば恋バナ。
素敵な男の子の話、好きな男の子の話など
そんなのばかりで男性に恐怖意識のある私にとって参加できる話題ではなく友達もほとんど居なかった。
こんな私にはもう一生分からない議題なのかもしれないとそんなふうに思い秀明を後にした。
・
49人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おはる | 作成日時:2023年5月24日 22時