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それから暫く経って、御互い共通の趣味があることを知った。

彼奴と話していく内になんだか周りの人とも話せる様になっていた。
あれだけ面倒だと思ってた事が何故こうも簡単に楽しいと思えてしまうのか。些か不思議でならない。

己の手のひら返しも全く良いところだ。

「ねぇ」

もうこいつに話し掛けられるのは対して気にすることでも無くなった。

あぁ、そうだ、本も読まなくなっていた。

「何?」

「今日も暇だろ?」

「決めつけないでよ、暇だけど」

最近こいつの部活さえ無ければこうやって私を公園に誘う

公園に行っては下らない話を二人で駄弁っては遊び乍帰る
毎日それの繰り返しで何時しか習慣になっていた。

「今日はいい天気だし折角だし広い公園に行かねぇか?」

「やだ」

「なんで?」

「見付かって先生に怒られたくない」

「相変わらず真面目だなぁ」

今日も変わらず小さな公園に行く
ブランコに座ってはお互いの事を話す
趣味、なんていってもゲームの話や部活、遊びや哲学に将来。そして歌。

何より彼奴の歌声は本当に美しいと云える歌声。
聴いていて嫌味が無い、そして何処か寂しく涼しい歌声。すんなりと心に入ってくる歌に私は心癒された。

「うわ、もうこんな時間、帰るか。」

「え、あぁ。そうだね、帰ろうか」

「ん?如何した?」

「否、時間経つの早いと思って」

「ふっ、確かに」

そう言って笑う笑顔が如何してか嘘に見えた

「ねぇ、ひとつ訊いていい?」

「別にいいけど?」

訊いて良いかはわからない。会って三ヶ月でこんなこと聞くのは変かも知れない。
それでも気になっては如何仕様もない
息を深く吸うが出た言葉は小さく単純な物だった

「何隠してんの?」

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設定タグ: , シリアス , ヤンデレ気味   
作品ジャンル:純文学, オリジナル作品
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作者名:海が見たい | 作成日時:2017年5月7日 21時

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