イレギュラー (ページ12)

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二章試験④ ページ12

ー数日後神祇本部
「……ここが神祇本部……」

僕が神祇が入る決意した日から数日後、僕は紫音先輩と一緒に神祇の本部に来た。今日は試験当日。頑張らないと……

「いい？ここに入ったら、後戻りはできない。……覚悟はできてる？」

「覚悟なら……できてます!!」

「……よし。じゃあ入るよ」

紫音先輩はポケットからカードキーを取り出し、専用の機器にかざした。すると、ドアが自動に開いた。

「さぁ、行こ」

「はい！」

僕らが本部の中に入ると、そこには眼鏡をかけた若い女性が立っていた。

「ふふ……待っていたよ!!月詠A君!!」

「えっと……あなたは……」

「私はこの神祇の指揮官九十九弥生だ!!君のことは紫音ちゃんから聞いたよ!!能力を模倣する能力……なんて興味深いんだ!!」

「あ……ありがとうございます……」

この人那珂川くんタイプだな……

「九十九さん、そろそろ試験の説明をお願いします」

「ああそうだね！すまないね！つい夢中になってしまってね……それじゃ、試験の説明をする！今回受けてもらう試験は我ら神祇が用意した戦闘用ロボットと戦ってもらい、君がそのロボットを倒すことが出来れば君の勝利で試験に合格だ!!制限時間はない！ただし、戦闘が長引くようであれば私が強制終了の指示を出す!!説明は以上だ！さぁ、試験会場に向かおう！」

「は、はい!!」

「じゃあ私とはここでお別れね。……頑張ってきてね!!A君、君と共に戦う日を楽しみにしてるよ！」

「紫音先輩ありがとうございます!!僕合格できるように頑張ります！」

「うん！頑張って!!」

「はい！」

ー神祇試験会場
「さあここだ」

九十九さんに連れられた場所は、広めのグラウンドだった。

「じゃあ私はロボの準備をしてくるね！準備ができたら、アナウンスをかけるからちょっと待ってね！」

「わかりました!!」

九十九さんはそう言うとどこかへ行ってしまった。

(よし……ここからはもう後戻りはできない……自信を持つんだ……僕。大丈夫だ……大丈夫だ……)

僕は緊張を抑えるために心の中で自分を勇気づけていた。

『はいはーい!!A君!!こっちは準備できたよ！君も準備はできたかい？』

「はい！こっちも大丈夫です!!」

『OK!!それじゃ、試験開始!!』

九十九さんがそう言い終わると同時に、サイレンがグラウンド中に鳴り響いた。そして、僕がいる場所の反対側の壁がドアのように開き、そこには大型のロボットがいた。

次回に続く