イレギュラー (ページ13)

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二章試験⑤ ページ13

「これが……ロボット……デカすぎるだろ……」

僕がそう呟いた時、巨大ロボはこちらに気づき、右腕についている機関銃を撃ってきた。

「!? まずいっ!!」

僕は全力で銃撃を避けた。そして僕は銃撃で当たった地面の小石を拾い、小石に念を込めた。その小石は、ロケットランチャーに変化した。巨大ロボの頭に照準向けて、引き金を引いた。その時僕はこの前那珂川くんと会話した話を思い出していた。

ー回想数日前神羅高等学校一年A組
「なぁなぁ。早く能力について教えておくれよ～」

僕が神祇に入ることを決意した翌日、僕は休憩時間の間仮眠を取ろうとしたのだが、まだ僕の能力について気になっている那珂川くんがしつこく聞いてきた。

「なんだよ……今寝ようとしてたところなのに……」

「寝るなんていつでもできるだろう。さぁ、早く教えてくれないか？お前の能力について」

「はぁ……わかったよ……あまり目立たないようにね」

「ああ。わかった！」

「僕の能力は相手の能力を模倣する能力。最近使えるようになったばかりだから、よく分からない部分もあるけど一回模倣した能力は継続して使えるようになってるみたい」

「ということは、俺の能力もまだ使えるってことか？」

「そうみたい。一回やってみるよ」

僕は筆箱の中からインク切れの蛍光ペンを取り出し、頭の中で生成したいものをイメージし、蛍光ペンに向けて念を込めた。すると、蛍光ペンは消しゴムに変化していた。

「……やはり俺と同じ能力だな」

「うん。まあ現状言えるのはこれだけ。それでさ、那珂川くんの能力について教えてほしい。これから那珂川くんの能力で戦っていくと思うし、試験前に把握しておきたいし」

「そうか、わかった。俺の能力について教えよう」

「うん……」

「俺の能力は触れたものを別のものに変える能力。生物以外ならなんでも変えられる。だが、この能力は使いすぎると気を失ってしまう。だから、なるべく能力を使いすぎず、敵を倒すのにピッタリな武器を創らないといけない。つまり判断力が重要になる」

「なるほど……ありがとう!!那珂川くん!!試験受かるように頑張ってくるよ！」

「どういたしまして。試験頑張れよな」

(これで……なんかとかいけたはず……え？)

僕がロケットランチャーで撃ったロボットの頭は傷一つもついていなかった。

次回に続く