イレギュラー (ページ24)

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四章こんな私でも④ ページ24

「さあ始めようか、私の炎舞を。えーっと炎を刀にまとめてっと……よしできた！」

青白い狐火が紫音先輩が持っていた刀に纏わった。

「時間がないから、一気に決めるよ」

紫音先輩は素早いスピードでまがれに近づき、まがれの右足を斬った。

「悪いけど、私の狐火はどんなものでも燃やすことができる。だから、お前の身体なんて余裕で斬れるんだよ!!」

先輩はそう言うと、その場から一気に飛びかかりまがれの首を斬った。まがれは霧となって消えた。

「ふぅ終わった。疲れたな～」

「紫音ちゃん……大丈夫……？」

「先輩大丈夫ですよ」

「そっか……無理はしないでね……」

「わかってますよ」

「……すごいな。あれが紫音先輩の能力」

「ああ……俺も初めて見たが、すごい能力だな……」

僕らがそう言った瞬間、目の前にまがれが出てくる穴が空いた。その穴からまがれではなく、黒髪で紅い瞳の低身長な男の子が出てきた。

「え……男の子……？」

「嘘でしょ……異形界にはまがれしか存在しないはず……」

「……ねぇ。君たちさぁ、なんで僕らの邪魔すんの？」

「え……」

「聞こえなかった？なんで僕らの邪魔すんの？」

「そ、それは……」

「……まぁいいや。殺そ」

男の子がそう言った瞬間、瞬速な速さで僕に殴りかかってきた。僕はその攻撃に防御できず、攻撃をそのまま受けてしまった。

「ぐうっ!!?」

「僕の拳を受けても平気なんだ。お前すごいね。すこしは楽しめそう」

戦闘着のおかげで大怪我をしないで済んだ。

「ゴホッゴホッ……平気なわけ……ないだろ……」

「じゃあもう一発やったら、どうかな？」

男の子がもう一回殴ろうとした時、もう一回能力を発動した紫音先輩が刀で男の子の腕を斬り落とした。

「あ、腕取れた。お前容赦ないな」

「それはこっちのセリフだよ……」

「……決めた。まずお前を殺す。ここじゃ狭すぎるから場所を変えよ」

男の子はそう言うと、紫音先輩を連れどこかへ飛び去ってしまった。

「まずい!!早く二人を探さないと……!!」

「でも……一体どこに……」

「……探知機によると、町の方に行ったかも……早く行かないと……紫音ちゃんが……」

「先輩!!落ち着いてください！紫音先輩なら、大丈夫ですよ！あんなに強い能力を持っているんですから！」

「……そうか。君たちは……知らなかったんだっけ？紫音ちゃんの能力の代償を」

次回に続く