イレギュラー (ページ17)

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三章きっかけ③ ページ17

僕は道端に転がっていた小石を拾い、小石に向けて念を込めた。そして小石はハンドガンに変わった。
僕は照準をまがれの脳天に定め、一発撃った。そして弾は見事に命中した。

「あ、当たった……」

「感心してる場合じゃないよ!!まだまだまがれは沢山いるよ！」

「は、はい!!」

僕は何度もまがれの脳天を目掛けて、銃を撃ち続けた。

(まるでゾンビゲームのようだな……何回もやってるから、得意分野なんだけどな!!)

気がつくと全てのまがれは脳天を撃ち抜かれ、霧となって消えてしまった。

「え？もう終わったの……？」

「お疲れ様!!A君！君ってすごいんだね！あっという間にあんなにいたまがれを一人で倒すなんて、新人とは思えないよ！」

「あ、ありがとうございます……」

「よし。とりあえずまがれの反応は消えたね。これでまがれ退治は終了だね！」

「……紫音先輩まだ終わりじゃないですよ」

「え？」

「……後ろいます」

紫音先輩が後ろを振り返ると、そこには中くらいのまがれがいた。

「うわっ！まだいたの!!?」

「しかもこいつ鉄の兜を被ってますよ？」

「……まがれのくせに頭がいいなぁ～」

「そう簡単には倒させないってことですよ」

「……RPGで言うところの中ボスってところかな。どうしようかな……」

「まずあの兜を壊しましょう。僕がやります」

「え？そんなことできるの？」

「多分できると思います。……僕が兜を壊した後、紫音先輩はあいつの首を斬ってください」

「……了解」

僕はまがれの兜に目掛けて、一発撃ってみた。当然のように銃弾は兜に弾き飛ばされてしまった。

「……やっぱり弾かれるよな。ならこれで」

僕はハンドガンを手榴弾に変えた。そして手榴弾のピンを外し、手榴弾をまがれに向けて投げた。手榴弾はまがれの兜に当たる直前に爆発し、兜は粉々になった。

「先輩今です！」

「ありがと!!おりゃあ!!」

紫音先輩は刀でまがれの首を斬った。そして落ちた首の脳天を刀で突き刺した。

「……もうこれで終わりだよね？またもう一体出るとかないよね？」

「多分大丈夫だと思います。嫌な気配もしませんし」

「……ならいいけど。A君、君ってすごいね……指示も的確にできるし、銃の衝撃にも耐えれるし……君普通の人じゃないよね？」

「僕は……ただのゲーム好きな高校一年生ですよ」

「……そう」

「それでは僕は家に戻りますね。先輩お疲れ様でした」

「お、お疲れ様……」

次回に続く