イレギュラー (ページ16)

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三章きっかけ② ページ16

ー神祇本部
「実はねぇ……君にはここのまがれ退治を手伝ってほしくてね～」

「は？なんでですか？」

「ここ神羅町は他の町と比べて、まがれの出現率が高くそして強い。実力がついている異能力者がいないと、ろくに倒せないまがれもでる。そこで最近色んな地域から実力のある異能力者を集めているんだ」

「……なるほど」

「羽音ちゃん、引き受けてくれるかい？君は相当な実力者と他の部署から聞いているんだけどね」

「……わかりました。引き受けましょう。最近弱いまがればっかだったので、正直飽き飽きしてたんですよ」

「ありがとうね～あ、そうそう。住むところは私が手配しておくから、あとで場所メールで送るね～」

「ありがとうございます」

「どういたしまして。これからまがれ退治よろしくね～」

「はい。任せてください」

ー神羅町住宅街
僕が神祇の試験に合格した人の翌日。早速神祇からまがれ退治の依頼が来た。今回は初めての任務なので、紫音先輩がついてくれている。

「最近この辺りにまがれが出ているという情報があったんだけどね……」

「あの……まがれって一体どうやってここに来るんですか？」

「まがれっていうのは前にも話したけど、異形界って場所に生息しているの。あいつらはここ人間界に来るために時空を超えてやってくるの」

「なんか次元が違うような……」

「まがれにはまだ謎が多いんだよね。このことがわかるまで、一年半もかかったらしいよ？」

「い、一年半……!?」

「とりあえずまがれはいつ来てもおかしくないから、ここで見張っておくしかないんだよね……結構大変なんだよね……」

「へ、へぇ……」

「……!?待って!!来る！」

紫音先輩がそう言った瞬間、道端に穴が出現しその穴からまがれが数体出てきた。

「うわっ！本当に出てきた……!!」

「やっとのお出ましだね。さて……」

紫音先輩は持っていた刀を引き抜いた。

「久々のまがれ退治、派手にやろうじゃない!!A君!!援護してあげるから、初まがれ退治頑張って!!」

「は、はい!!」

「いい？あいつらの弱点は脳天だよ！そこを狙えれば、一発で仕留められるから！」

「わかりました!!ありがとうございます!!」

「……いざ参る!!」

紫音先輩はそう言うと風のような速さでまがれを斬っていった。

「す、すごい……」

「やばい!!いつもの調子でやったら、ほとんど倒しちゃう!!A君ここからは君のターンだよ！思う存分暴れてきな!!」

「は、はい!!」

次回に続く