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「来週の土曜日は暇?」


ミケからの誘いが来たその日、彼は敵を倒していきながらそう質問してきた。友人が勝手に返信をしたため、ネットの人と会うことに抵抗がある私は返事に迷った。

ここで無理だって言ったら、彼を困らせるだろうか。ミケは優しい人だがら、諦めてくれそうだけど罪悪感しかないだろうな。


「メイ?」


「あー、ごめん。土曜でいいよ、場所は?」


「あとでチャット送っとく。後ろに2人いるから気をつけて」


すぐに後ろを向き、敵を撃つ。よし、2キル。


「メイ、エリア狭くなってきたから移動」


「了解。それにしても、ミケから会いたいって言うなんて意外だったよ」


「そうでもないでしょ」


「そうでもあるよ」


ミケは人と好んで関わることを避けそうな性格だった。この前フレンド欄に何人いるのかって話になった時も、3人と答えていたし。

私もフレンドは少ない方だが、まさか自分よりも少ないとは思わなかった。だからこそ、彼からの提案は想定していなかった。

もちろん、いつか会ってみたいなとは思っていたけど。


「なんか緊張してきた。ミケの期待してる顔じゃなかったらごめん」


「別に顔を見る為に会うわけじゃないでしょ。まぁ、おれもメイの想像してるような人じゃないと思うけど」


これですごいイケメンが来たら困るな。横にいる私が本当に霧みたいにぼやけてるかもしれない。

ミケの顔を想像しながら一喜一憂していると、バンッと銃声がする。


「やば…撃たれた」


私の画面には撃たれて倒れた姿が映っていて、やっちゃった。


「あーあ」


「ごめん!頑張って!」


「1人であと22キルしろって鬼でしょ」


「ミケならいける!頑張れ」


彼はため息をついた後、次々と敵を倒していく。そしてあっという間に、本当に1人で22キルしてしまったのだった。


「え、すご」


「褒めてもメイがミスしたことは変わらないからね」


その言葉に反論できず、すみませんと弱々しく言った。それにしても1人でここまでできるのは本当に凄い。


「これからは私とわざわざパーティ組まなくても、1人でいけるんじゃない?」


「何言ってんの。メイとした方が楽しいでしょ」

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花道時代(プロフ) - えまさん» コメントありがとうございます!いつも感想を書いて頂き嬉しかったです! (4月22日 7時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
花道時代(プロフ) - 食べるさん» 感想ありがとうございます!そのように思って頂けて、書いた側としては嬉しいです。読んで頂きありがとうございました! (4月22日 7時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
えま - 完結おめでとうございます!とっても面白かったです!! (4月21日 15時) (レス) @page41 id: c3dc1b262f (このIDを非表示/違反報告)
食べる(プロフ) - 完結おめでとうございます。主人公の考え方や最終的な二人の関係性のあり方など、共感できるところが多く、すごく楽しめました!日々の合間にこの小説を覗くことが、個人的な楽しみでした😳素晴らしい作品を、ありがとうございました! (4月21日 11時) (レス) id: 52b293a903 (このIDを非表示/違反報告)
花道時代(プロフ) - カナタさん» 感想ありがとうございます!これからも、色んな作品を書いていきます! (4月18日 14時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花道時代 | 作成日時:2024年3月11日 21時

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