先生と宴 ページ15
「お邪魔しまーす」
私はダリ先生に誘われて、教師陣の宴に参加することになっていた。ロビン先生が幹事らしい宴の現場に到着する前に、私はダリ先生にほんとうに参加していいのかを訊いた。
「面白いから問題ないよ!」
と言われてしまった。流石悪魔、面白ければ何でもいいらしい。
こういうのにはカルエゴくんは参加しないし、私がいても問題ないな。
そう思いながらメニューを眺めていると、周りの先生方が声を上げた。メニューから顔を上げると、カルエゴくんとバラム先生がそこにはいた。私に気付いた二人は、こちらに近づいて来た。
「何で貴様がいるんだ」
「ダリ先生に誘われたんだよ」
カルエゴくんはダリ先生を見るが、本人は面白いからいいじゃないですかと言っている。能天気すぎる。
「とりあえず座ろうか、カルエゴくん」
バラム先生はそう言って、カルエゴくんを私の横に座らせた。
今回は理事長に支払いがいくらしく、みんな自由に高いお酒や料理を頼んでいた。これでも底が尽きないくらい理事長にはお金があるんだよな。
「僕ね、カルエゴ先生が新任の時の教育係だったんだよ」
ダリ先生が私にそう言った。
「そうなんですか!カルエゴ先生どんな感じでした?」
「顔は変わってないけど、髪が少し長かったね。それにしても、今と変わらず暗かったね、暗かったね。いやー、懐かしいな」
髪の長いカルエゴくん、見てみたいな。写真とかないのかな。
「余計な話はしないでください」
カルエゴくんは不満そうな顔をしていた。
「この際だから、色々教えておこうと思ったんです〜。そうだ!優秀なAさん、将来は何を目指してるの?」
ダリ先生からの急な質問に、そう言えば誰にも教えてなかったなと思った。カルエゴくんも知りたいのかな、と思ってカルエゴくんの方を見たけどお酒を飲んでいた。
「私、教師になりたいんです」
「へぇ!理由は?」
「話せば長くなるので秘密です。私…カルエゴ先生みたいな教師になりたいんです」
いつかカルエゴくんのように、生徒に慕われ生徒を優秀な悪魔にしようとする教師に。
その後、ビンゴ大会や先生達の雑談が行われて私も楽しく参加していた。
ビンゴの優勝商品は欲しかったかも。
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あまね(プロフ) - めちゃ好き、、、、完結だ、、 (5月6日 23時) (レス) @page35 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
花道時代(プロフ) - 朱莉さん» ドキドキしていただけたなら嬉しいです!完結までありがとうございました! (2022年9月22日 19時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
朱莉(プロフ) - 完結お疲れ様でした!!陰ながら読ませて頂いていて、毎回更新される度にドキドキしてました!!!いい作品を書いて下さりありがとうございます!!! (2022年9月22日 6時) (レス) @page35 id: 4569dbbd6e (このIDを非表示/違反報告)
花道時代(プロフ) - 霰さん» ありがとうございます!やる気が出てきます!更新頑張ります!! (2022年8月23日 16時) (レス) id: 0bbda94348 (このIDを非表示/違反報告)
霰 - 頬が緩んじゃいました!更新まってます!がんばってください (2022年8月23日 15時) (レス) @page14 id: 5d8ece0cb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花道時代 | 作成日時:2022年8月15日 15時