乗っ取られて全てを失った不幸な審神者の話

25話 ページ28

鶴「ごめん、ごめんな…主…加羅坊…」

？「鶴…さん…？」

鶴((ビクッ

後ろから声がし、振り返ると、真っ黒な眼帯をつけた、デカイあいつ

鶴「みつ坊…？」

燭「！
主！加羅ちゃん！傷だらけじゃない！」

鶴「見習いに…やられて…俺どうすればいいか…」

情けないが、いつのまにか泣いていたようで、しゃっくりが出て、話を遮る

燭「…じゃあ、主には包帯だけでもしておいて
気休めでも、主が助かるなら…

加羅ちゃんは…主しか手入れできないから、主が起きるまで、このまま…

ごめんね…加羅ちゃん…」

鶴「加羅坊…」

燭「僕は、主が目覚めた時のために体に良いものを作ってくるよ
味方の子にも声はかけてここに来てもらうから安心してね、鶴さん」

鶴「あぁ、すまん…ありがと…」

燭「うん」

それにしても、みつ坊、俺が敵って疑わなかったな…

付き合いが長いから、すぐに見破ったのか…？

あいつは鋭いからな…

みつ坊が声をかけてここに来てくれる奴って…誰だろうな…

そう考えながら主に包帯を巻く

服の中じゃなくて、見えるとこだけだけどな！

鶴「おぉ！」

驚くくらいに上手く巻けて、声が出てしまった

一応、加羅坊にもまいといてやるか

止血だ！

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