その瞳に秘めるものは Ⅲ 【ドラコ・マルフォイ】 (ページ17)

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〇お相手はページ17

『ねぇハーマイオニー、そろそろ行こうよ』

ﾊｰ｢……あと少しだから。ちょっと深呼吸するだけよ｣

パーティー当日になっても結局相手は教えて貰えていない

せっかくドレスを着ておめかししたというのに何故かハーマイオニーは会場近くの踊り場から動こうとせず数十分はこの状態だ

『相手も待ってるんじゃない？』

ドラコも待ってるだろうな

どんな格好してるんだろう

ﾊｰ｢そう、そうよね…待たせてごめんなさい｣

『ハーマイオニーは綺麗なんだからもっと自信持てばいいのに』

ﾊｰ｢リアにそう言って貰えるとなんだか嬉しいわ｣

まだ緊張しているのか少しぎこちないけれど彼女に笑顔が戻った

会場の入口横にある階段から顔をのぞかせるハーマイオニーに付き合っていたらまた数分同じことの繰り返しだと思い無視して降りる

ﾊｰ｢ちょｯ、リア待ってよ｣

『さっき散々待ったじゃない。ほら、行こ？』

ハーマイオニーの腕を引き前に連れていくとお相手が見えたのか微笑んだ

お互い顔を見合わせて2人並んで降りていく

ダームストラングのスターであるビクトール・クラムの横には美しいプラチナブロンドを降ろし黒のタキシードに身を包んだ彼がいた

少し目線を動かすとハリーもいてにこりと微笑む

階段を降りるとビクトール・クラムがハーマイオニーの前で止まった

そして私の前にはドラコが

ド｢随分遅かったな｣

嫌味ったらしい言葉だが差し出した手に自身の手を重ねれば優しい表情を浮かべた

・

『てっきりオールバックにすると思ってたけど下ろしたんだね』

ド｢…あぁ｣

会場に入ってからというもの心ここに在らず状態のドラコ

全然目も合わせてくれず、疑問は増すばかり

『さっきからどうしたの？』

ド｢いや、別に……｣

『全然こっち見てくれないし、もしかしてドレス合ってない？』

もしそうなら早く教えて欲しいものだ

やっと目が合ったと思ったら何故かほんのり頬を赤らめている

ド｢…あってる｣

『えっと、ごめん、もう少し大きな声で言って貰える？』

ド｢だから、似合っている。って言ったんだ。十分すぎるほど｣

『ぁ、えと、ありがとぅ…』

滅多に人を褒めないドラコからの素直な感想に照れてしまう

なんとも言えない空気が2人の周りに漂い始めた時、入口の扉が開き代表者達が入場した