その瞳に秘めるものは Ⅲ 【ドラコ・マルフォイ】 (ページ2)

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〇交渉ページ2

ル｢これはこれは、９と４分の３番線以来かな｣

『お久しぶりです、ルシウスさん』

相変わらず真っ黒な服に身を包むルシウスはやはり威圧感がある

ド｢父上、リアも僕達と同じところで試合を観戦させたいのですが｣

『コレットも』

ル｢コレット？…まさかだが、その屋敷しもべ、とは言わないだろうね？｣

『そうですけど、私の家族なんです』

ド｢…2席用意してもらいたい｣

後ろでおどおどしてるコレットに大丈夫という意味を込めてギュッと手を握れば僅かだが安心したように見えた

ル｢ドラコがそう言うのなら、掛け合ってみよう。ここで待ってなさい｣

ド｢はい、ありがとうございます｣

意外にもあっさりと席の確保は出来たようですぐにルシウスは戻ってきた

ル｢まだ開始まで時間はあるが、どこか待機する場所は？｣

『えっと、一応テントはあるらしいんですけど』

何処にあるか聞き忘れたなんて、恥ずかしくて口篭る

ド｢僕たちのテントの方が会場に近いだろ｣

『たぶん…』

ル｢また待ち合わせるのも大変だから、私たちのところに来たらいい｣

『え！良いんですか？』

有難いことにマルフォイ家のテントにお邪魔させてもらうことになった

時間まで特に何をする訳でもなくクディッチについて話したりどっちが勝つか賭けをしたり

あっという間に試合開始時間がやってきた

・

ド｢はぐれるなよ｣

『私そこまで子供じゃないわ』

歓声や花火で大きな声を出さないと会話が出来ないほど会場は熱気に包まれていてやっとの事で席へとたどり着いた

『わぁー！すごい！！』

さすが特等席

ちょうど中央でコート一面を見渡すことが出来る

『ドラコありがとう！』

ド｢ｯあぁ｣

お礼を言ったのに何故かそっぽを向かれ不思議に思うが興奮ですぐにそんな考えは吹っ飛んだ

アイルランドのマスコットが踊ったと思ったら今度はブルガリアチームが登場

あのビクトール・クラムに1番の歓声が上がった

そして魔法大臣のコーネリウス・ファッジの合図で試合が開始した