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【オクタヴィネル寮──モストロ・ラウンジ 厨房】


Aの手際の良さにオクタヴィネル寮生達は目をあんぐりさせて見入っていた


『フロイドくん、それが出来たらオーブンを暖めておいてちょうだい』

フ「んー……んん?え、早くね?俺今これ切り始めたとこだけどなんでゴマちゃんもう終わりそうなの」



その速さにはフロイドも舌を巻くほど


楽しく会話しながら仲良くクッキング♪

なんて思っていたフロイドとジェイドは少々、いや、かなり落ち込んでいる



ジ「(Aさんがフロイドのことをどう思ってるのかやんわり聞き出そうと思っていたのですが……これでは調理工程をメモするのに精一杯で聞いている暇がない)」



フ「腕死にそう」

『これが出来たら終わりだから頑張りましょう?』

フ「は〜い」





そうして最後の1つをオーブンに入れて全行程が終了した



『だいぶ時間がかかっちゃったわね。お店はもうすぐ閉店かしら』

ジ「えぇそうですね。」

フ「ゴマちゃん作んの少ないって言ってたのにすげー多かった」

『でもフロイドくんが手伝ってくれたおかげでとっても楽だったわ。ありがとう』

フ「……別に……俺ハーブティー淹れてくる」

『え?』

フ「対価なんでしょ」

『もう疲れたでしょう?今日でなくてもいいのに』

フ「今淹れてー気分なの」



『フフッありがとう。あ、それなら丁度クッキーも作ったから一緒に食べましょう』

ジ「良いのですか?」

『ええ、元々厨房を貸してもらったお礼にオクタヴィネル寮生達へ作ったものだから』

ジ「……それでこんなに沢山作っていたんですね」




キッシュやミートパイが並べられている横に大量のクッキーの山



『少しはパーティーで出す用だけどね』



フ「ジェードー、茶葉ってどこー?」

ジ「おや、私はフロイドの手伝いをしてきます。Aさんは先に席へどうぞ。もう閉店時間ですし貸切です」

『分かったわ』

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作者名:かるーあ | 作成日時:2020年5月16日 22時

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