続き ページ43
「だから…今度こそ守らなあかんねん。」
静かに、それでもみんなに聞こえる決意したようなゾムの声にグルッぺンもトントンも威圧されてしまう。
「さて、聞きたい事は沢山あるんだが、先にその子をどうしようか決める事にしよう。なんと言うか、聞きたい事があるのに纏まらん。」
「それは分かるわ。今日はバタバタした訳やし、明日も色々あると思う。R国からはもう降参の意思表示されとるしな。」
「え〜。まだ俺暴れとらんもん。」
「俺もまだストレス発散出来てないんだゾ。」
「怪我人と総統は黙っとれ。でも、どうするんや？この出撃事件は一応まだ一般兵には知られていない。でも、報告には幹部用を使ったからアイツらも知っとる。」
「おっ、俺がちぃたんの面倒見る！！ちゃ、ちゃんとお世話するから大丈夫やで！！」
「それでもグルッぺンを狙ってきたんやから特にシャオロン…は大丈夫っぽいけどシッマが煩いと思うで？」
「シャオさんは別の意味で煩そうやな…。」
「おっ、俺ちゃんとちぃたんお部屋から出さへんもん！！」
「それはちぃたんが可哀想やろ！！俺も会いたい！！」
「本音が出とるでロボロ先生…。まぁ、それはさておきだ。やっぱり、本人の意思も大事だろう。…君はどうしたい？」
〈僕は…命令に従うまで〉
真っ直ぐと見つめる空色の瞳をグルッぺンも負けじと見つめ返す。
「誰の命令を聞くんだ？ここには俺と幹部が13人いる。場合によっては相反する2つの命令を下されることもあるだろう。そうなった場合どっちの命令を聞く？」
〈主の命令を聞く〉
「主は誰だ」
すると、少女は黙ってしまう。多分、自分で決めれないんだろう。そうするように指導されてきたから。
〈博士がいなくなった今、僕に主は居ない。僕は自分では何も決められない。僕は兵器だから。僕は…命令に従うまで〉
「…そうか。」
グルッぺンはどうしても少女を断罪する気にはなれなかった。それが自分を殺しに来た少女だとはいえ、命令されなければ動けない少女に同情したのか、それとも自分の腕を犠牲にしてでも命令を遂行しようと来た戦力を欲したからなのか、自分でもよく分からなかった。
「もし、今日から君の主は俺だと言ったらどうなる？」
〈主命とあらば〉
ゾムの膝からおり、跪く少女を見てグルッぺンはニヤリと笑った。
「君はゾムの隊に入り、ゾムの補佐を頼もう。普段はゾムの命令を聞くように。」
〈かしこまりました、主〉
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 267人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ムッチャまっちゃ - 天才ですか？天才なんですか？simaさんのお話すごく面白いです！ (2022年8月28日 12時) (
レス) id: 41cf5c918b (このIDを非表示/違反報告)
紲那(プロフ) - simaさん» 大丈夫です！僕もナマケモノなんで！！ (2022年8月21日 20時) (レス) id: 280664fa32 (このIDを非表示/違反報告)
sima(プロフ) - 紲那さん» なるほど！！私ナマケモノ更新ですけど大丈夫すかね、、頑張っては見ます、、 (2022年8月21日 12時) (レス) id: 1f73607c6b (このIDを非表示/違反報告)
紲那(プロフ) - simaさん» simaさん、コメントありがとうございます！募集企画っていうのは簡単に言うと、参加者を募集して合作する……みたいな企画です！めちゃくちゃ簡潔で申し訳ない…。企画できるように頑張ります！ (2022年8月21日 12時) (レス) id: 280664fa32 (このIDを非表示/違反報告)
sima(プロフ) - 募集企画すぐ飛んでいきやす！募集企画の意味分かんないけど((ﾎﾞｿｯ あの、、募集企画ってどんなものか教えてください、、でもどれにしろ絶対飛びに行きます！！！！ (2022年8月17日 20時) (レス) @page25 id: 1f73607c6b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
