【文スト】素敵帽子の溺愛する彼女は最強無敵の電撃姫

電撃×17 ページ19

鏡花がソワソワしているのか気づく。


鏡花が名残惜しげに見る鍋の中をチラリと盗み見るともう豆腐はないようだ。


食べ足りないのだろう。あてはクスリ、と笑って襖の外の女性に声をかけると襖が開き着物姿の女性が入室する。


『こん子にお替わり、頼んでもええやろか？』


かしこまりました。と言い静かに襖を閉めて去って行った

鏡花は目の前でオロオロしている。


『気にせんでええよ。』

と言うが鏡花は申し訳なさそうに下を向く。


『ほんなら、あてのこと名前で呼んでおくれやすな』

そう言うとゆっくりあてを見返して小さい唇を開く。

「A、さん」

その言葉に満足して頷く


その後届いた湯豆腐を食べる鏡花を姐はんと微笑ましく見た。


『こうしてみておると、あてがポートマフィアに入った頃を思い出すなぁ』


そう言うと興味津々と言った目でこちらをみて来る
『あてもなぁ、ポートマフィアに入ったんは14の頃やったんや』


「私と…一緒？」


『せや。以前から幹部の中原中也とは恋人ではあったけど…』


そう言うとお茶を飲んでいた姐さんがこちらを見る



「そういえば、主と中也の馴れ初めなど聞いたことが無かったのぉ」


『知りとおすか？』


そう聞くと勿論じゃという姐はん。


『ほんなら、2人にだけは教えたる。だれも知らへん、中也とあての出会い』

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