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マサイと別れてすぐ私はある人に電話をした。



「はい。もしもし?」


『もしもしダーマ?』



そう、連絡した相手はダーマ。


中学、高校と一緒で私のことをよく理解してくれている相談相手なのだ。



「おう。こんな時間にどうした?手伝いは終わったのか?」


『うん、さっき終わってマサイに送ってもらったところ。』


「そうか。おつかれ。んでなんだよ?こんな時間に電話なんて。」


『それがさ……さっき帰ってる途中にマサイにフィッシャーズに入らないかって誘われてさ。』


「なんだ、そんなことかよ。別にいいじゃん。みんな歓迎してくれると思うけど。それに仕事探さなくちゃいけないって言ってただろ?」



私は仕事のことをダーマだけには話していた。


だからダーマは私の事情をよく知っている。



『そんなことってなくない?それにそうなんだけどさ……。』


「まさか、お前……。」


『あはは。やっぱりダーマにはバレちゃうよね。まぁ、そのまさかです。』


「お前あれほどマサイには言っておけって言ったよな?」


『すみません。』



ダーマにこの話をした時、絶対マサイには言っておけって強く言われていた。


なのに今まで何一つ言えなかった。



『でも!でもね!ちゃんと言おうとは思ってたの!』



一生懸命言い訳しようと思ったのに……


そんなこと許される訳もなく、長い間ダーマからのお説教タイムが始まってしまった。



「いいか?ちゃんと金曜日までにマサイに報告すること!今度約束破ったらただじゃおかないからな?」


『はい。……分かりました。』



その後ダーマはすぐに電話を切った。


長いダーマの説教から抜け出した私はベッドに倒れ込み、そのまま泣いてしまった。


もちろんダーマが悪いわけではない。


私が悪い。


でもダーマに自分で1番よく分かっていることを言われてすごく悔しくて……。


それに約束を守れなかった自分にも嫌気が差してきて涙が止まらなくなった。


落ち着いてきたと思ったら説教中、ダーマに言われたことが頭の中に残り続けてまた涙が止まらなくなった。



「マサイはお前のことを1番心配してて大事にしてるんだぞ。」



分かっている、そんなこと。


マサイが私のこと大事にしてくれていることくらい。


でも好きな人がいるくせにって思っちゃう。



『マサイのばか……。私の事だけ見てよ。好きな人がいるなら私のこと突き放してよ……。』

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作者名: | 作成日時:2023年1月21日 2時

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