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『私の働いてる会社近々無くなっちゃうの。』


「はぁ?」



急にAから衝撃的なことを言われたマサイは状況を整理するのに少し時間がかかった。



「なくなるってどういうことだ?冗談だよな?」



マサイは何とかでてきた言葉をただ言うしかなかった。



『冗談じゃないよ。社長夫婦がもう歳で続けていくのが難しくなるからって……。』


「ほかにこのことを知ってる奴は。」



『ダーマ。』


「お前はいつもダーマだよな。俺はその次。そんなに俺の事頼りになんないか?」



マサイはAにいつも1番最初に頼られるのがダーマでムカついていた。



『それは違う!マサイに心配かけたくなくて……。』



そのAの言葉をかき消すようにマサイが怒鳴った。



「何が違うだよ!現にこの間の誘いだって断ったじゃねぇか。会社無くなるってことは仕事探してるはずだろ?どうしていつも一緒にいるのに俺の事1番に頼ってくれねぇんだよ!」


『ごめんなさい……。言うつもりだったの。でもなかなか言い出せなくて……。ごめん、ごめんなさい。』



Aは泣きながらそう言った。



「な、なんで泣くんだよ。俺泣かせたかった訳じゃなかったのに。」



マサイはAのことを抱きしめた。



『ごめん、マサイ。マサイが怒るのも分かる。心配してくれてるから。私のこと大事してくれているからだよね。ダーマにも言われた。私もそう思ってる。言えなくてごめんなさい。』


「ごめんな。俺の方こそ本当にごめん。あの、その……これからは俺に1番に言ってほしい。ダーマじゃなくて俺に。」


『うん。分かった。』



体を離すと、マサイはAの涙を手で拭ってくれた。


そしてAの頭を撫でながら言った。



「俺に言わなかった罰でフイッシャーズのスタッフとして働けよ。」


『え?なんで!それとこれとは話が違うでしょ。』


「どうせお前のことだから次の仕事なんて見つかってねぇんだろ?」


『それはそうだけど……。』


「じゃあ決定な。拒否権はない!」


『はぁ!?ちょっとマサイ!』



Aが文句を言おうとしたらマサイはお姫様抱っこをしてAをベットに連れていった。



『もういきなり何するの!?』



顔を真っ赤にさせながらAが言うと



「病み上がりは寝てろ。てか顔真っ赤だぞ?また熱でも上がってきたんじゃねぇか?」



と笑いながら言った。

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作者名: | 作成日時:2023年1月21日 2時

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