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しばらくの間マサイはずっとAの背中を摩り続けてくれた。


そのままAはマサイに寄りかかりながら眠りについてしまった。



ピーンポーン



「たぶん、モトキだな。Aちょっとごめんな。」



俺はAをベッドに寝かして玄関へと向かった。


モニターを見るとやっぱりモトキですぐに玄関を開けた。



「お待たせー。ソラは大丈夫?」


「ありがとなモトキ。結構しんどかったみたいなんだけど今は寝てる。」


「そっか。冷えピタ買ってきたから貼ってあげて。俺はお粥作っちゃうから。」


「分かった。頼む。」



俺はモトキから冷えピタを受け取り、Aの所に向かった。


息が少し上がっていて苦しそうな顔。


見てるのも辛くなっておでこにそっと冷えピタを貼ってモトキの元へ戻った。



「ソラどう?」


「すげぇ苦しそうだった。俺も見てるのが辛くなるくらい。」


「そっか。まぁ好きな子が苦しんでたら辛くなるわな。……ソラにはまだ好きって言ってないの?」


「言えるわけねぇだろ。1回あんなことになってるんだし。」


「でもソラ勘違いしてない?この間好きな人いるって話したんでしょ?絶対ソラのことだから自分だなんて思ってないはずだよ?」


「……分かってる。でも……。」


「ウジウジしてたら誰かにとられちゃうよ。」


「はぁ!?そんな奴いたとしても絶対渡さねぇ。」


「じゃあ早く言うことだね。」



そんなこと分かってるけど……。


そんな簡単に言えねぇって。


中学の時だって俺から友達の方が楽だからって言って振っちゃったし。


そのせいでAがフィッシャーズにも入らなかったし。


全部俺のせいなんだ。


戻れない可能性の方が大きいのも分かってる。


でもAがいいんだ……Aじゃなきゃだめなんだ。


こんな自分勝手な奴でごめん。


好きだよ、A。

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作者名: | 作成日時:2023年1月21日 2時

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