【短編銀魂】陰キャ少女に冗談で告白したら、予想以上の反応だった【坂田銀時】

15.本当タイミング良いね ページ16

一人は子犬の首根っこを無理やり掴み始める




子犬は苦しそうに「キャウ」と鳴いた




「やめてっお願い、秘密にして！今日から私が家で預かる事になったの！だからその子を連れて行くのはやめて！」






子犬が連れていかれそうになり、私は必死に子犬を掴んでいる子にしがみ付いた





「うわっ離せよこのブス！学校でペット飼うのダメって知らないの？」





意地でも離れない私に怒りが頂点に達したのか、その子は勢いよく私に向かって手のひらを上げた






ヒィィ、た、叩かれる！






私は痛みが来るのを堪えるため、ギュッと目を瞑った









その瞬間









「おいおいお嬢さん方、そう怒んな。ブスな顔がさらに酷いことになってんぞ」







どこか安心する、低い声が、私の耳の奥にスっと響く






見上げれば、そこには大好きな人が居て、その人はニッと笑うと私の頭をワシャッと撫でた







「ゲッ坂田！おい手離せ！セクハラで訴えるぞ！」





すると、私を叩こうとした子はそう叫びながら、銀時君に掴まれている腕をブンブンと振った






「じゃあその犬返せ」




「フンっこんな汚いの元々要らねっつの！」





そう言って、彼女は子犬を乱暴に彼に渡し、もう一人の女の子の後ろに隠れた





「てか！元々あんたがこいつをここで育ててるのが駄目なんだ！先生に言いつけてやる！」






べーっと下を出しながら、2人は彼を睨みつけた





どうしよう…私腰抜かして全然役に立てない泣







「確かに校内でペットを飼うのは駄目だ。でもこいつが今日から飼うって言ってんだ良いだろ別に」






地面に座り込んだ私の頭に、ポンっと彼の大きな手が乗った






「それより俺は、お前らのヅラの方が校則違反だと思うけどなぁ」





「な、何よヅラって」





「俺見ちゃったもんね〜チラッとキンキラな髪の毛が。先生に言っちゃおうかな〜」







彼のその言葉に2人はサッと頭を抱えて1歩後ずさった






あの二人、染めてるけど黒いカツラでバレないようにしてるらしい





私、全然気づかなかった……！







彼はゲス顔をしながら2人を追い詰める




あれ？楽しそう？






「うぅぅ分かったわよ！犬の事は言わないから、お前も私達の事言うなよこの白髪！！」




「禿げちゃえ！」





「あぁん！？一言多いわアバズレ共！！」






逃げてく2人に彼はそう叫んだのだった

16.真実は銀時side→←14.校則違反

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す