【銀魂】ぽっちゃり少女には片目の幼馴染…？がいました【高杉晋助】

59.扉を開けて ページ9

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『お母さん…れーくん！嫌だよ、私を置いて行かないで…！』







私が7歳の頃、母と弟は交通事故で死んだ






優しいお母さん




可愛い2つ年の離れた弟のれーくん









7歳の私にはショックが大き過ぎて、１ヶ月以上立ち直ることが出来なかった






残ったお父さんは、いつの間にか家に知らない女の人を連れ込むようになり







それと同時に、私の存在を隠すように私を家の奥深い部屋に閉じ込めた








それから数週間が経った時、お父さんは女の人を私の前に連れてきた







"新しいお母さんだよ"と、その人の肩に手を置いて、目の前でキスしていたのを覚えている









お父さん、何を言っているの？




私のお母さんは、1人だけだよ







その時私は、この人は本当に自分の父親なのかを







疑った＿＿





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あの日から私は、自分から部屋を出る事が少なくなった






あんなに好きだったゲームも、一人でやっているとつまらなく感じ、物置きの奥に眠ったままだ





あぁ、退屈だ




誰か、この扉を開けてくれないかなぁ







なんて思ったときだ＿＿







外のすぐ近くで、足音が聞こえてきた






それは大人の足音じゃない、子供のような小さな足音






すると、扉のノブが回ったのを見て、私は急いで物陰に隠れた








「誰も…いない?」







現れたのは







『＿＿君は…だぁれ？』






紫がかった髪に、碧色の綺麗な瞳をもった男の子





その時の私は







扉を開けてくれた嬉しさで





私を見つけてくれた嬉しさで









どうしようもなく、胸がいっぱいになった＿＿

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