64.わたしのせい ページ14
__い…
なんだろう?
__お……ろ
まだ眠たいのに
「ん………ん?」
誰かに身体を揺らされて、重なっていた瞼がゆっくりと開かれる
「やっとお目覚めか、嬢ちゃん」
「だ……れ?」
1番初めに映ったのは、フワフワの銀色の髪の毛
誰だろう、この人?
私は目を擦りながら首を傾げると、その人は苦笑しながら「どこも痛くねぇか?」と頭を撫でてくれた
全く知らない人だけど、頭を撫でる手が優しくて、心地よくて、とても安心した
「うん…大丈夫。ねぇ、お兄さんだぁれ??」
「俺か?俺は嬢ちゃんの……なんだ、遠い親戚だ」
「しんせき……?」
あまり聞かない言葉でピンと来ない……
私が首を傾げて唸っていると、お兄さんは「それより…」と口を開いた
「本当にどこも痛くねぇか?頭とか強く打ってただろ?」
「頭?……」
あれ?そういえば、私はなんでここに居るんだろう
ここは壁も床も真っ白な部屋で、右側には窓があった
窓から見える木には小鳥が止まっていた
私はここを知らない
私が最後にいた場所は……
私の最後の記憶は__
「しんすけくん……晋助君はどこ!?」
___そうだ。あの怖い顔の人と、ボロボロの晋助君だ
私はベットの上から飛び降りて、お兄さんの服にしがみつく
あんなにボロボロだったんだ、もしかしたら……
私の目からはポロポロと大粒の涙が溢れ、鼓動は早鐘を打つ
「晋助君?ってのは、髪が紫の男の子か?」
お兄さんは私を抱き締め返して、そう聞いた
「うん…私の、お友達なの」
するとお兄さんは少し眉をひそめて、指をさした
お兄さんが指をさした先は。私のベットの、2つ隣のベット
私はお兄さんから手を離し、ゆっくりとそのベットへ歩く
「晋助……君?」
自分が、ひゅっと息を飲んだのを感じた
鼓動はさらに速くなり、手は勝手に震えた
「……命に別状はねぇよ、ただ__
片目が、見えなくなっただけだ」
晋助くんの頭には包帯が巻かれ、それは左眼までもを覆い隠していた
私は晋助くんの手を握る。少し冷たいけれど、ちゃんと生きている
晋助くんは静かに眠っているだけだった
「ごめんね……ごめんね。わたしのせいだ」
あんなに綺麗な瞳を
「わたしに、もっとゆうきがあったら」
私が、潰してしまった
わたしのせいで__
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みみ(プロフ) - 土方と銀時さん» ありがとうございます!! (2020年4月1日 18時) (レス) id: d8555eea61 (このIDを非表示/違反報告)
土方と銀時 - 絵も上手いわ〜!応援してます♪コノヤロ〜!!! (2019年1月6日 11時) (レス) id: a123232f86 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - 土方と銀時さん» はぁあぁぁありがとうごさいますぅぅう!!(´;ω;`)私本当に現金な糞野郎でコメントが本当に力の源になるんです(日本語おかしい)これからも見てくれると嬉しみが極まりますぞコノヤロー!!! (2019年1月5日 23時) (レス) id: 77b2aff7ea (このIDを非表示/違反報告)
土方と銀時 - 神だwwとてつもなく面白いんですけど!?応援してますよ、コノヤロー! (2019年1月5日 22時) (レス) id: a123232f86 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 更新待ってます! (2018年12月14日 17時) (レス) id: 6fdf847faa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふくふく | 作成日時:2018年8月1日 21時