Umbrella 【arsN.K BD企画】 (ページ13)

今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:12,174 hit

やページ13

今日は暑いからって、ショッピングモールで夏限定でやってる涼しいがメインの体験型コーナーに行ってみた。

この年の男女二人組…はあんまりいないけど、小さな子供や私と同い年くらいの子はたくさんいる。

「人、多いね。」
「そうだね、楽しめたらいいけど…」

そう私が呟くと、和くんは無言で私の手を取った。

「えっ…？」

驚きの余り、私の手は力が入らなくて握り返せなかった。

「こんなに人多いと、高校生ってわかってても心配になる。」

そういって、ちょっと真面目な顔でそんなこと言うから私はもう何も言えなかった。

恋人になれないとできないと思ったことがいとも簡単にできてしまうなんて…

少し、ずるい。

「私って、子供かな。」
「ううん、もう立派な大人だよ、高校生は。」

言ってることとやってることが矛盾している気がした。

でも、私のことを大人という対等な立場で見てくれている。

それは…

私が和くんに恋しても、許容範囲ってことでいいの…？

ますます期待してしまう。

手までつながられたら、もう私は恥ずかしくなって俯くことしか出来ない。

この想いを隠すのにも何だか疲れてきた。

解放されたい。