11話 ページ13
炭治郎side______
2人の鬼と戦っている時、何もせずにただ見ているだけだった。
この鬼からは感情の匂いがしない。
でも、浅草で鬼に変化する男の人を見ていた時は、泣いていた。
それでも、無造作に荒らされていたあの家に残っていた匂いもこの鬼だ。
この鬼は何か違うのかもしれない。
でも、人を殺して食べていることには違いない。
「俺は、ただの鬼だ」
珠代さんの血鬼術を受けたはずなのに、
効いていないのか?
珠代「貴方は元々鬼殺隊ですね」
Aは反応しない。
珠代「なぜ鬼殺隊の貴方が鬼となり、鬼舞辻に従うのですか?鬼舞辻が憎くないのですか?」
Aは少し考える素振りを見せると、
「憎くなど有りません。今は、無惨様が俺の居場所ですから。」
その時、全員が驚いた。
先程の鬼は、"無惨"と口にした事で、呪いが発動したのに、この鬼はなんともない。
珠代「貴方には、鬼舞辻の呪いが掛かっていない。それは、自由の身であるという事ですよ」
「自由なんてどうでもいい」
その頃、少しずつ月が傾き、日が登ろうとしていた。
この鬼が攻撃してこないと認識した珠代や愈史郎、禰豆子は建物に入った。
しかし、この鬼は動かずにいる。
まるで、日が登ってくるのを待っているかのように。
炭「貴方も早く日の当たらない所へ!」
炭治郎は日輪刀を杖代わりにやっと立ち上がり、
Aに叫んだ。
「俺はもう良い」
そう言って、日の光に当たるとAの皮膚は燃え始めた。
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「あぁ、死ぬ事もできないのか。」
そう言うと、その鬼は一瞬にして、その場から消えた。
炭治郎は確実に見た。
日の光に当たっても死なない鬼。
そんな鬼が存在するなんて……
でも、あの鬼はきっとこの場で死のうとしていたんだ。
Aside______
Aは炭治郎や禰豆子を攻撃する気になれず、ただ見ているだけだった。
そんな事を鬼舞辻が許す訳がない。
このまま戻っても、無惨様に殺されるだけ。
だったら戻らずにここで死のう。
そう思って日の光に当たった。
最初は身体が焼けるように熱かったが、
だんだん何ともなくなった。
死ねないのか…。
そう思ったとき、琵琶の音が鳴った。
辺りは一瞬にして無限城に変わった。
そして、目の前には眼を輝かせ自分を見る無惨様がいた。
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礼 - 続きが気になって夜しか眠れまs((殴 更新頑張ってください! (2022年9月26日 20時) (レス) @page20 id: eb2956f6d8 (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - 続きが読みたいです。更新待ってます。頑張ってください (2020年2月10日 14時) (レス) id: c293b9e325 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:招き猫 | 作成日時:2019年12月23日 2時