OH! NO!!!

あくまで…？ ページ11

『かっこいい…好き…』

小野「Aちゃん？もう日付変わっちゃうよ？」

『あっ、うん。もう寝るから、大輔くんは先に寝ていいよ。』


劇場版黒執事のパンフレットに夢中な私は、顔をあげずに答えた。
やっぱりセバスチャンかっこいいなあ…。


小野「嬉しいんだけどね？帰ってきてから、ずっとその状態だし…。」

『うーん…もう少し…。』

小野「む〜…。」


確かに、ずっとソファに膝を曲げて座ってるからか腰が痛くなってきた。
だけど、そんなのどうでもいいくらいに素敵で、素敵で…。


『また観たいなあ。明日…はダメだ。明後日は仕事早く終わるかな…。』


小野「Aお嬢様。」


『えっ、あっ、は、はい！？』


パンフレットから顔を上げると、正面に彼が立っていた。右手を左胸にあてた状態で…。


小野「お休みになられた方が良いかと。明日も早いのでしょう？」

『あっ、はい。えっと…大輔くん？』


彼はにこっと笑うと、腰と曲げていた膝の下に手を入れひょいっと持ち上げた。


『えっ、えええ！？ちょっ、重いし、あの、大輔く…んっ…』


急にお姫様抱っこをされ、慌てて言いかけた言葉は彼の唇によって止められたのだった。


『あ、え、えっと…。』


小野「…あくまで彼氏ですから。」


いつもの優しい笑顔。
顔が真っ赤なのが自分でも分かるくらいに熱い。


『あっ、えっと…ごめんね。』

小野「ううん、すごい嬉しいよ。でも心配だから…ね？」

『うん…分かった。』

小野「…寝ようか？」


優しく微笑みながら彼はそう言った。

甘い匂い→←にらめっこしましょ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す