今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:24,087 hit
小|中|大
no.106 ページ4
「すごくショックだった。
私はタクの大切な存在じゃないんだって・・・
信じたくないけど、認めるしかなくて。
ほんとに悲しくて、・・・苦しかったよ」
「真由・・・」
「私、タクといるとき・・・ずっと我慢してたんだ。
タクは私より年上で、仕事もできて、こんな素敵な人と釣り合うように私も頑張らなきゃって。
タクが言うことにはなんでも従ってきたし、もう少し一緒にいたいと思っても言わないようにしてた。
・・・重たい女、って思われたくなかったから・・・」
「・・・・・・」
「もっとちゃんと自分の気持ちを伝えておけばよかったなって。
今さら言ってもしょうがないけどね」
「そっか・・・真由に無理させてたんだな」
タクが静かにコーヒーカップを持ち上げた。
コーヒーを飲むタクの姿が”大人の男”っぽくて、あの頃は好きだったんだよなあ。
自分でも驚くほど冷静に振り返っていた。
そうなれたのは、
颯太さんのおかげだ。
颯太さんと出会えて、好きになって、深く関われるようになったから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
30人がお気に入り
30人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:sai-sai | 作成日時:2016年10月22日 22時