4話 ページ4
○
ドゴッ
「ちょっ、A!
ボール直撃じゃない!!大丈夫!!?」
「だいじょぶだいじょぶ…」
.
「A、今言ったところ読んでみろ」
「へっ!?…あ、聞いてませんでした」
.
「ちょっと、A!何ぼーっとしてんの!」
「へ?…あ」
ぽろり。箸につままれたまま口に運ばれなかったトマトがお弁当箱に落ちた。わたしはそれを呆然とながめる。
「ほんとに今日はどうしたの?何かあった?」
「何かあったんなら言いなさいよ!」
蘭ちゃんと園子ちゃん、2人とも心配そうに声をかけてくれた。
今日はいつにも増してぼーっとしてる。自覚はある。
どうしても、昨日のことが頭から離れないのだ。
とうとう参ったわたしは、昨日あったことを2人に話した。
女子高生はこういう話が大好物である。特に園子ちゃんは食い入るように聞いていた。
「何それ!ドラマみたいじゃない!ステキ!!」
園子ちゃんの目はキラッキラ。蘭ちゃんも興味津々である。
「突然の出来事でびっくりしちゃって、昨日のことずっと考えちゃって…」
すると2人は(というか園子ちゃんが)キャー!と騒ぎだした。
「それって恋じゃない!!」
「うぇっ?」
変な声が出た。恋だなんてまさか。
偶然の再会にびっくりしてその事しか考えられないってだけで、恋なんて。
その旨を伝えれば、園子ちゃんはこれまた大声で反応する。
「何とぼけてんのよ!恋したんじゃない!!
Aの顔に、その男子が好きって書いてるわよ!」
「え、ええ…」
あんまりグイグイくるから反応しきれずにいると、ほっぺをつねられた。いたい。
「んもー、Aってば鈍感なんだから!
それは恋よ、こ・い!!」
わたしが、快斗くんを好き?
恋愛経験が皆無のわたしには、あまりにも大きすぎる爆弾が投下された。
わたしの頭は、もうキャパオーバーだ。
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みすと(プロフ) - わあああ返事遅くなってすみません(;; ) わたしも見ました、何回みても最高ですよね… こちこそ読んでくださってありがとうございます! (2020年4月24日 13時) (レス) id: 2f6679e490 (このIDを非表示/違反報告)
なな@鬼滅あんスタ(プロフ) - 昨日のロードショー見て来たのはうちだけじゃないハズ((((作者さんありがとうございます... (2020年4月18日 9時) (レス) id: 967fb8e362 (このIDを非表示/違反報告)
みすと(プロフ) - 加々知 零さん» 黒羽快斗くん夢、書くのとても楽しかったです(つω`*)小説読んでくださりありがとうございます! (2019年7月2日 22時) (レス) id: 2f6679e490 (このIDを非表示/違反報告)
加々知 零 - 。゚(゚´ω`゚)゚。快斗×夢主がヤバイよぉぉお!! (2019年7月2日 21時) (レス) id: b33ef74fc2 (このIDを非表示/違反報告)
みすと(プロフ) - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» 最後のセリフは絶対これで終わろう!って考えていたのでそう言っていただけて嬉しいです!本当に読んでくださり感想までお聞かせくださり、ありがとうございます!また何か書き始めたら覗いてってください(^^) (2019年5月31日 19時) (レス) id: 2f6679e490 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みすと | 作成日時:2019年5月8日 21時