遊真のお姉さんは黒トリガー使いでした！ ２ 【ワールドトリガー】

第５５話 ページ11

「 ((ここまでくれば街の方にはいかないよね・・・
・・))」


千佳が入ったのは警戒区域の中

トリオン兵が目の前にいる場所だ


ズズズズズズズ


家の影に隠れ様子を伺う


ズシンズシン


地鳴りのような音が静かな警戒区域内に響いた

確実にトリオン兵は千佳に近付く


じっと息を殺し音をたてないようにぴたりと止まる


「 ((大丈夫 わたしは見つからない 落ちついて・・・
・・・

自分を空っぽにするの・・・・・

自分を空っぽに・・・・・))」


ピロリロリロ


静寂な時を裂くように音が鳴った

それは間違いなく自分の携帯


トリオン兵が千佳の隠れている家の方へと視線を向ける


「・・・・・！」


慌てて音を消したもののもう手遅れ

トリオン兵は千佳に襲いかかっていた


ドンッ


トリオン兵によって破壊された家

家の瓦礫が宙を舞う


「・・・・・！優菜ちゃん 遊真くん・・・・・！？」


間一髪千佳を助け出したのは優菜と遊真だった

千佳に襲いかかったトリオン兵から距離をとり優菜は横抱きしていた千佳を降ろす


「レプリカ トリガー使って大丈夫か？」

《・・・・・待て 付近でボーダーが戦闘を開始して
いる トリガーを使うのはまずい

今オサムがこちらに向かっている》

「おっ じゃあオサムに任せるか」

「『オサム』・・・・・？」


千佳は小さく呟いた


ドドドドドドド


修の向かう方向から砂ぼこりと共にトリオン兵が顔を出す



修「トリオン兵・・・・・！」


《中型トリオン兵バンダーだ ユーマはあの付近にい
る

バンダーは捕獲用 兼 砲撃用のトリオン兵だ 砲撃
直後の眼を狙え》

「わかった！

トリガー起動(オン)！！」


修の姿が変わっていく

戦闘体の服の胸元には『B―000』の文字


迅の狙い通りB級へと昇進したようだ


「こっちだ近界民！！」


修の方へと向きを変えたバンダーは目玉のような物から砲撃をする


ドッ


レイガストで身を守りすぐに攻撃に移る


「アステロイド」


修の手から出たキューブ状のトリオンがバンダーの目玉を破壊する

ボンッという音と共にトリオンが漏れ出した


「スラスターON(オン)」


トリオンが大量に漏れ出したバンダーは今にも倒れそうだ

倒すには絶好のチャンスである


弱点をつかれたバンダーはどうすることもできない


「おああああ！！！」


修の武器がバンダーの目玉を完全に破壊した

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遊真

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