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沖田 side
ザキが男と判明した途端
機嫌がすこぶる良くなるこの女。
単純すぎやしねーかィ?
山崎の野郎とはすぐ仲良くなりやがって。
だからちょっと
からかってやろうと思って簪を褒める。
着けてやった事にも気づいちゃいないようだが。
「 …この簪ね、花飾りがほら。沖田さんの瞳にそっくりで。だからこれにしたんです。 」
そんな恥ずかしい事を
サラッと本人に伝えるA。
俺の事好きだろこいつ、とまで思う。
愛おしくてたまらない。
『 おめェと居ると調子が狂っていけねェや。ほら貸しな、着けてやる 』
「 お願いします 」
そう言うとくるっと周り
髪をこちらに向けてくる。
うなじも丸見えでまた危機感のなさが浮き彫りになる。
綺麗な細い髪に簪を刺すと
目の前の女は振り返って嬉しそうに笑った。
ほら行きますよ、なんて言うAに
聞こえるか聞こえないか分からないような小さい声で呟いた。
『 惚れた女でもねェと着物は贈らねぇよ。 』
沖田side終了
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まは - めちゃくちゃ良すぎて一気読みしてしまいました!続き楽しみに待ってます! (2023年4月14日 22時) (レス) @page17 id: 422bf5fd82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこしゃん。 | 作成日時:2023年4月3日 9時