世界最速の彼女は色んな人に好かれるようです？【Dr.STONE】 (ページ15)

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Ⅸ ページ15

私の笑いが落ち着いた頃、千空は口を開いた

千空「デカブツ、てめぇのお髭のケアに大活躍してた貝殻だが、ボッコボコの粉々にするだけでその炭酸ナントカの出来上がりだ」

千空はカゴを大樹に渡した

大樹「よぉぉぉし！体力担当！俺に任せろ！」

そういうと大樹はあっという間にカゴ四つ文の貝をあつめた

翌日＿

昨日あつめた会を大樹がハンマーで叩き割るとあっという間に10個以上の炭酸カルシウムの袋ができた

千空「炭酸カルシウムほど唆るもんはねぇ！4つも！ﾀﾋぬほど重要な使い道がある！」

そのうちの1つ目は農業

土の中に含まれている水素イオンを石灰を使って吹き飛ばすらしい

2つ目は建築

(千空と大樹が煙にやられながらも)石灰を焼いて砂と混ぜたら“モルタル”と言うセメントの子供ができるらしい

3つ目は石鹸

大樹が海に潜ってとった海藻の炭酸ナトリウムに油を混ぜて反応させたらできる

千空「病気=ゲームオーバーのこの世界じゃ、バイ菌浄化するこの小せぇ塊が医者代わりの命の石“Dr.ストーン”だ」

司はそんな千空を額に冷や汗をかきながら見ていた

……ん？冷や汗？

司「千空、君は素晴らしい男だ俺の復活直後もそうだ。咄嗟に冷静な現状伝達…君よりキレる男は見たことない…尊敬するよ、心から」

…突然、司は千空を褒めた

こんなことは言いたくはないが、突然褒め出すのは何か相手にとって良くないことをする時によくつかわれる

司、君は一体、何をしようとしてるんだい？

千空「…目の前で男を褒める男は下心だらけの腹黒策士(たぬき)って100億年前から決まってんだ…何が言いてぇ」

……この微妙な空気ほど、嫌いなものはないかな

司「困ったな、そんなに深い意図はないよ。君なら本当にゼロから近代文明を作れてしまうかもしれない(・・・・・・・・・・・・)…うん、ただそう思っただけだ」

さっきの言葉が引っかかるな…

“作れてしまうかもしれない”？

まるで、そうして欲しくないかのようじゃないか

しばらく両者睨み合っていたが、大樹が入ってきたことにより、空気は戻った

大樹「いやぁ、文明ってのはこうやって出来上がっていくんだなぁ！」

千空「…あぁ、1歩1歩な。ジワジワ迫ってんぜ〜、近代文明に」

何事もなかったかのように会話を再開する千空

司は相変わらず、千空を睨んでる？けどね