呪い.14 ページ14
三途「A先輩」
貴「春千夜くん」
三途「卒業、おめでとうございます」
貴「ありがとう…三途くんに会えなくなっちゃうね」
笑いながら言う彼女
三途「言っただろ。大学まで行くって」
会わなくなるつもりなんてねぇ
逃げた先まで行くだけの話だ
三途「一人暮らしするのか？」
貴「うん、そうだよ。ずっと夢見てたからね」
嬉しそうに言って空を見上げる
つられて俺も見上げるけど
特に何も無い
ただ青い空に風に吹かれた桜が舞ってるだけ
三途「先輩の住所教えて。ぜってぇ行くから」
貴「…うん、いいよ」
A先輩はメモ帳にペンを走らせると
1枚破って俺にくれた
貴「はい」
三途「引越しが落ち着いた頃に顔出す」
貴「…うん」
小さく笑うと彼女は俺の頭を撫でた
貴「ありがとう春千夜くん。君のおかげで最後の数週間だけど楽しかった…逃げ出す勇気もくれた」
ありがとう、って
再び言ってまた笑う
やっぱりこの人は笑った顔が1番綺麗だ
弾けた笑顔も、大人っぽい笑顔も、
三途「…先輩のネクタイくれよ」
貴「男子と女子じゃ長さ違うからバレちゃうよ」
三途「いい。バラして回るから」
そう言えば今度は声を上げて笑った
貴「あははっ、それいいね。卒業したあとだからどうだっていいし最高だよ」
お願いした通りに
式のためにしっかりと締められたネクタイを解いて
俺に持たせてくれる
貴「はい、大事にしてね」
三途「当たり前だろ。これ付けるためだけに来るわ」
A先輩のだって自慢してやろうか
…まぁ、誰も信じねぇだろうけど
2人だけの秘密か
貴「さようなら、三途くん」
三途「…っ！」
手を振り屋上の扉に向かう彼女
「三途くん」という呼び方
直感的に思う
…もう俺に会う気はないんだ、って
貴「…っ、！」
先輩の手を引いて引き寄せると
そのまま唇を重ねた
長いピンクの髪が揺れる
三途「アンタはこれから、キスをする度に俺を思い出す」
驚いた顔をする彼女に続けて言う
三途「俺が呪いをかけたから」
サヨナラする気はねぇ
忘れさせてやらねぇ
さっき貰ったのはニセモノの住所なのか？
三途「鬼ごっこ頑張るんだな」
どこにいたって見つけてやるよ
…必ず、俺が
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咲良(プロフ) - 葵さん» ありがとうございました！沢山コメントくださって嬉しかったです！新作は悩み中です…作ったらぜひまた読んでください…！ (2022年8月8日 10時) (
レス) id: 99406de1b2 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 大好きです！完結おめでとうございます！春の呪いは私が消しましたっ！(そっとしといて下さい(泣))吐血するかと思ったら砂糖吐きました結構甘かった泣けるこれは泣ける！泣かなかった奴いるー？いねぇよなぁ！？号泣するぞぉ！(泣)末長くお幸せに新作出るかな？？ (2022年8月8日 3時) (レス) @page20 id: 353598eb19 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 葵さん» 私も好きです(？)またコメントいただけて喜んでます…！今後も楽しんでいただけるよう更新頑張ります！ (2022年7月27日 10時) (レス) id: 99406de1b2 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - あ…好きです((唐突の告白))どうしたらこんな神作が作れるか知りたいですわ…私頭ヒヤシンスですね！(?)何言ってるんでしょうね？分かりません。更新頑張ってください！応援していますっ！ (2022年7月25日 21時) (レス) id: 5b8ca2bcc2 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 月宮莉夢さん» ありがとうございます…！その言葉が嬉しすぎて昇天しました…これからも末永くよろしくお願いします(？) (2022年7月13日 6時) (レス) id: 99406de1b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山口咲良
| 作成日時：2022年4月15日 20時
