＝２４８＝（少し閲覧注意…？） ページ38
冷たい。どうしよう。
どんどん冷えていくよ。
はあ、と息を吐いてツナの手を擦る。
それでも体温は上がらない。
苦しそうな呼吸だけが響く。
そんな時、ぬらりと霧のように現れたのはD。
すっかり気が抜けていた。
今この幻覚世界には、私とツナの2人しかいないと、どうして思ってしまったんだろう。
鋭い鎌の先をツナの首に当てがい、勢いよく振ったその様子は
今まで私が見てきた世界の中で、一番衝撃的な映像だった。
私の顔に、何かが付着する。
あたたかくて、どろどろしていて、てつのにおい。
ゆびさきにつけて、めのまえにもっていくと、あかぐろい。
血が舞い終わったあと、聞こえたのはボトッという鈍い音。
嫌だ、見てはいけない、だめだ。
ゆっくりと、音が聞こえた方へと首を回す。
「ひっ……！！…おえっ…！！」
カタカタと震えて、吐き気が止まらなくなった。
何故か涙が出る。
こんなの、見たくなかった。
「ヌフフ。思ったより早くやってしまいました。
もっと甚振ろうと思っていたのですがね」
鎌に付着した血を飛ばすために、鎌を振り払った彼。
その表情は、まるでごみを見るかのようだった。
極めつけは、先ほど飛んで行った"モノ"の方へとゆっくりと歩を進め
それを思い切り蹴飛ばしたのである。
恐怖、悲しみ、後悔
負の感情が交差する中に、怒り。
ああ、前もあった気がする。
心が黒に染まる状況。
ふつふつと込み上げてくる。
私の心の中にある悲哀や空虚感が、ゆっくりと憎悪に変わっていく。
じわりじわりと、熱を持っていく。
理性が溶けていくのを感じた。
無力にも座り込んでいたままだった私は、ゆらりと立ち上がる。
宇宙と夜の狭間で、めまいがする。
ここで理性を飛ばしたら、相手の思うつぼ。
それは分かっていた。ちゃんと理解していた。
でも―――。
「はあっ…！これだ…！これを求めていたのですよ！！
黒以外に染まらない、漆黒の闇の感情…っ！！」
Dが興奮しているのが、視界の隅に入る。
きっと私は今、Dが望む通りになってしまっているのだろう。
でも、身体が言うことを聞いてくれない。
立ち上がった私の指に揺らめくは、熱を持たない冷たい炎。
純黒に染まりかけている、限りなく夜に近い炎。
それを見たDは、さらに口元を釣り上げた。
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愛鞠_あいまり_(プロフ) - なっちゃんさん» いや、どっちぃー！！(ガーン)なるほど。そういうことですか！納得しました！いえいえ、ただ単に気になっただけですのでお気になさらず。あと様付けもやめてくださると(((( (2020年3月25日 0時) (
レス) id: ef3cf9b79e (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - 愛鞠_あいまり_さん» そんなに前から……。感激です涙が止まりません！（泣いてない）実は宇宙の炎、外からの衝撃には強いのですが、内から来るものには効かないのです…。（病気、けが、呪いなどなど）愛鞠様のおかげで設定を見直すいい機会ができました！有難うございます(^^)/ (2020年3月24日 22時) (レス) id: 0a80c5c44f (このIDを非表示/違反報告)
愛鞠_あいまり_(プロフ) - 4年前から愛読しております。こんなに経ってるのに初コメですみません。ふと気になったのがありまして、宇宙の炎が無効化なら呪いを無効化できないのかなって思ってしまいましたww (2020年3月21日 20時) (レス) id: ef3cf9b79e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ありがとうございます(*- -)(*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2020年1月13日 23時) (レス) id: f011f41edf (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - りんさん» 時間ができたときは書いていきますね！はあっ…そのようなお気遣いまで！りん様もお体ご自愛下さい(^^)/ (2020年1月13日 23時) (レス) id: 0a80c5c44f (このIDを非表示/違反報告)
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