【REBORN!】私、チェルベッロのボスです。←５ (ページ29)

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話によるとユニちゃんは、無理やり白蘭に劇薬を投与されて操り人形と化したみたい。
あまりにもひどい仕打ちに、どくんと心臓が高鳴る。
未来の私は後悔していた。それでも、ユニちゃんを守ることくらいできたんじゃないの？
自分の無力さ、白蘭の残酷さ、ユニちゃんの苦しさを思うと自分が自分でなくなりそうだ。

「でもその間、私の魂はずっと遠くに避難していたので無事でした」

「遠く…？」

ユニちゃんの言葉に、桔梗さんは静かに疑問を呟いた。

「白蘭。あなたと同じように、私も他の世界へ飛べるようです」

他の世界、つまりパラレルワールドってことか。
ってかパラレルワールドに飛べる人が私の身近に2人もいるとか世間狭くね！？
いや、それだけやばい奴らが私の周りにいるってことか…。

「話の規模がやばいな」

「そ、そうだね……」

頭の弱い私とツナは、ぼそりと声を掛け合った。
まあ山本あたりもどうせ分かってないでしょ。

「話を戻します。
私はミルフィオーレファミリーブラックスペルのボスとして、ボンゴレとの再戦に賛成です」

ユニちゃんは芯の通った声で白蘭に言う。
確かにユニちゃんはミルフィオーレファミリーで強い権力を持っている。
しかし、白蘭がNo.1であるためにこの意見は却下された。

「では私は、ミルフィオーレファミリーを脱会します」

その発言に皆は驚き、ユニちゃんに視線が集まる。
えっと、ユニちゃんがミルフィオーレファミリーを抜けたらどうなるんだ？
………ユニちゃんの、仲間は？

γさん。彼はミルフィオーレファミリーだ。
ユニちゃんが抜けたとして、彼も脱退することはできない。
白蘭はユニちゃんの脱退を防ぐために、彼を使って脅すのではないか。
下手したら、彼を抹殺してしまうのではないか。

……でもきっと、ユニちゃんもそれを分かっている。
分かったうえでのこの決断なんだ。
それを考えたら、やはりユニちゃんを守らなければならないわけで。

「沢田綱吉さん、そして過去のAさん。お願いがあります」

「え！？お…お願い！？」

「うん、何でも言って」

ユニちゃんの発言に戸惑うツナと落ち着いている私。
こんな強い覚悟を持った瞳で見つめられたら、Yesとしか言えないよ。