【REBORN!】私、チェルベッロのボスです。←５ (ページ24)

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「「我々にお任せを！」」

「チェルちゃんたち！？」

見知った顔の彼女たちがこの場にいる。
その顔を見て、私がやらなければならない仕事ってのを察する。

「…これ？私の仕事って」

「そうさ」

なるほどね…。確かに私はボンゴレの一員である前にチェルベッロのボスだもんね。

「キミが審判なら、僕を出してよ」

「ひ、雲雀さん…。無理ですよぉ～～公平第一がチェルベッロの売りなんですから！」

「…ふんっ、じゃあ僕と戦ってよ。

10年前の世界でね」

「…！！へへっ、覚えてたらですけどね！」

やっぱファミリーだなあ、だなんてしみじみと思った。
心はちゃんと1つだね。

「…では、チョイスバトルを開始します」

私の声を合図に、チョイスが開始された。
チェルちゃんは2人いるので、それぞれのターゲットに1人ずつ付くように命じる。
私は上から全体の動きを把握して、最終的な判断を下すことに力を入れる。
そのためにとりあえず、ビルの上へと駆け上がる。

「スタフィー、私を乗せて」

「キュインッ」

開匣し、スタフィーの上に乗る。
そのまま上昇し、全体が見渡せるようになった。

「うーん、ここから一番近いのは……

山本かな？」

山本がバイクに乗っているところを視界がキャッチした。
そして山本の前にいるのは"猿"とかいう謎の存在。分かる情報は霧属性ってことだけ。
ヘッドホンから聞こえる2人の会話。
"幻騎士"だの"生きていた"だの、私には理解できない会話だった。
どうも、幻騎士という人は一度ミルフィオーレの基地で山本と対峙していたらしい。
その時は山本が負けたって話だけど、今度はどうだろう？

＊＊＊

「お疲れ、小次郎」

雨燕に向かってそう言った山本。
幻騎士とやらに勝ったみたい。…まあ、だからといってチョイスに勝ったとは言えないのだけれど。

ただ、敵から突如草のようなものが生え始め、ヘッドホンから聞こえるのは山本の焦った声。
何が起こっているのかよく分からないが、幻騎士さんから殺気が感じられないことから
この草は彼が見せる幻覚ではなく、第三者がやっていること。
その第三者っていうのはきっと―――……。

「ねえ、白蘭。

仲間をこうも簡単に捨ててしまうのには、理由があるの……？

それとも本当に、あなたが冷徹な心の持ち主だから―――……？」

上空から呟いた言葉は、誰に届くこともなく
残酷なほど広々とした大空へと消えていった。