【REBORN!】私、チェルベッロのボスです。←５ (ページ20)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:57,853 hit

＝１４０＝ページ20

スクアーロさんは山本を担いで、船に乗ってイタリアへ向かったみたい。
何故かは分からないけれど、物凄く広いジェット機を私とザンザスさんだけで利用している。
気まずさ半端ねえ…。何で一緒に帰らないのよスクアーロさんと。

イタリアまでの約8時間、無言が重たくて息が詰まりそうだった。

―――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――

――――――――――

―――

イタリアでの特訓は、一言でいえば地獄だ。
トレーニングルームに入るや否や、突然銃弾をこちらに弾き出したザンザスさん。
そのスピードに少し遅れを取った私は、腕に銃弾がかすってしまった。

「っ……」

「おせェ」

ザンザスさんが放つ銃弾を避けるほどの身のこなしをまずは身につけさせられる。
これだけでかなりの時間と傷を負わされた。
そしてさらにレベルアップし、炎で硬化した剣で銃弾を真っ二つに切り裂く練習もした。
個人的に10年後の雲雀さんよりも10年後のザンザスさんの方が恐ろしい。
雲雀さんは常識を身に着けたみたいだけれど、ザンザスさんは相変わらずだった。

「…はあっ、はあっ、はあっ………っ」

「おい、まさかもう限界だなんて言うんじゃねェだろーな。ドカスが」

「……っ……はあっ……」

返事もできないほどに息切れが止まらない。
このまま心臓が止まって死んでしまうんじゃないか、だなんて考えた。
意識が朦朧とし始めるその時、頭に浮かぶのは修行を頑張るボンゴレの皆。
私だけが苦しいんじゃない、皆も頑張ってるんだ。
ただでさえ指導者がいなかった私と山本は少し皆と遅れているんだから。

「っま、…まだっ……はあ、…いけますっ………！！！」

「当然だ」

限界の向こう側の限界まで体を動かした。
10年後のザンザスさんも一応それなりの情けってもんがあるらしく、本気の限界がきたところで修行をやめてくれた。
…いや、ただ単にザンザスさんが疲れただけなのかもしれないけれど。

修行が終わった瞬間その場に崩れ去った私。
風呂も入らずその場で眠りこけてしまった。…当然だが、ザンザスさんは起こしてくれなかったけれど。
朝に風呂に入り、また夜まで修行。この生活をチョイス2日前まで行った。
前日は疲れを癒すために修行はなし。たくさん寝て、たくさん食べて、軽くランニングをした。

…大丈夫、やれることはやったから。
明日のチョイス、絶対勝たなきゃ。京子やハルのためにも。