だーれだ？�� ページ20
もう、誰か、助けてほしい。
一瞬にして空気が固まったのを感じた俺は慌てて目をそらした。
(これはアカンやつや！！！)
ほんのさっきまでいつも通りの楽屋だったはずなのにこんなまさかこんな幼稚なことでこんな空気になるとは。
視線をそらした視界の端で大倉の腕がだらりと垂れさがったのを見て、ヤスが目隠しから解放されたのだと知る。
「……なんでマルなん」
不満を隠そうともしない声を漏らした大倉と、ようやく振り向いたヤス。
そんな大倉の姿を確認したヤスは「おぉ……」と歯切れの悪い返事をした。
これは、一種の修羅場なのだろうか。
気まずすぎるその空気がやはり気になってちらりと見てみると、なんと楽屋のドア付近にはマルがおって、少しぎょっとする。
どうやら実は大倉と一緒に帰って来ていたらしいが、この雰囲気でドアを閉めることも出来ずに中途半端に立ち止まっている。
俺と一緒で一部始終を見てしまい、しかも意図せず自分が矢面にだされてどうしたらいいのかとじっと口を結んでいるようだった。
マル、こういう時こそ空気を読まずにギャクとかしてほしいわ……。
そんな中、大倉は依然と不機嫌な顔を崩さず、小さくため息をついた。
「いや、Aやったらまだ分かんねん。なんでマルなん」
ピリついた空気が一向によくなる気配を見せず、それどころか大倉は眉にシワをより深く刻んでみせる。
ちゅーか大倉はそれを聞いてどうすんねん！！！
後ろにいるマルがどんな顔してると思っとんねん、かわいそうやわ。
大倉のよくわからないふて腐れた態度を察したのかどうなのか、ヤスがぽりぽりと頬をかきながら「いやぁ……」と口を開く。
場の空気に似合わずいつも通り間延びしたのん気な声だ。
「最近おーくらとあんま遊べてへんし……」
うーん、と困ったように首をかしげるヤス。
しかも苦笑いで「ごめん」って。なんでヤスも嘘がつけへんのや。
素直すぎることはいいこととは限らんで！！！ここでわざわざ大倉と“一番仲がいい”ことを否定せんでもいいやろ！！！
いつもだったら割と空気読んで行動できるタイプなのに、どうしてここでそれができひんのコイツ。
next.
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oghr(プロフ) - よよよさん» コメントありがとうございます〜！申し訳ないなんてとんでもないです！ご感想がいただけるだけで励みになります〜！亮ちゃんの不憫さが愛おしくてツンケンさせがちですがデレさせてあげたいとは思ってます…いつかきっと…（笑） (2017年6月29日 22時) (
レス) id: af1efcbee2 (このIDを非表示/違反報告)
よよよ(プロフ) - 同じようなコメントで申し訳ないですが脳内再生余裕です…素晴らしい…。読んでてめちゃくちゃ楽しいです！そろそろ亮ちゃんに優しく…いや、今のままでも充分に推せる…←リアルもそうですがここの7人(+1)も愛おしいです(´･ω･`) (2017年6月28日 23時) (レス) id: f79614e5ca (このIDを非表示/違反報告)
oghr(プロフ) - みつばちさん» はじめまして！出来るだけそれっぽい会話はさせようと頑張ってるのでそう言っていただけてうれしいです〜！コメントありがとうございます！ (2017年6月13日 14時) (レス) id: 318285c9dc (このIDを非表示/違反報告)
みつばち(プロフ) - はじめまして。久しぶりに面白い小説見つけられて嬉しいです。脳内変換余裕なやり取り素晴らしいっす！ (2017年6月11日 20時) (レス) id: 85cf625c20 (このIDを非表示/違反報告)
oghr(プロフ) - RaNさん» ご感想ありがとうございます！褒め言葉のオンパレードで打ち震えております（笑）リアルだなんてすごく嬉しいです！頑張ります！ (2017年5月24日 9時) (レス) id: af1efcbee2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：oghr | 作成日時：2017年3月17日 23時
