フィールドに降り立つサッカー少女 ACT 1【オリオンの刻印】 (ページ47)

今日:33 hit、昨日:25 hit、合計:18,667 hit

47話ヨネさんというおばあちゃんページ47

「いい匂いがする…」

キッチンに行けばお菓子はだいたい作り終わりラッピングしているようだ。

「おや、Aちゃんかい」

「ヨネさん…」

「試合見たよ、お疲れ様」

そう言って笑いかけてくれた。
なんか、心があたたかい。

「いえいえ、私はそこまで目立ちませんよ。ゴールを決めてなければ必殺技もないし」

なんか、虚しいなぁ。
せっかく選んでくれたのに全く活躍できずに足でまとい。

「そんなことないよ。」

と言い、クッキーを渡されみんなの所へと持って行きなと言われた。

何がそんなことないんだろう？
そんなことを考えながらみんながいる談話室へと、

「踏み込めるわけねぇ…」

絶対空気がおかしくなる。
こんな見ず知らずの女が持ってきたクッキー誰も食べないよぉ。
すると、勢いよく扉が空いたと思えばいつぞやのお使いで一緒になった不動くん。

向こうもまさか私がいるとは知らず一瞬間が空いた。

「あ、えぇと、どうも」

「あぁ、」

不動くんは私の手元のクッキーを見つめる。

「あ、ヨネさんからの差し入れみたいです。」

私が作ってないことをアピールしておく。
私、こんな上手にクッキーなんて作れないから。前にクッキー作ろうとしてダークマター生み出しちゃったんだよねぇ。