31話 ページ32
「フリーナ様とはお茶を飲みながらゆっくり話したいので、先にヌヴィレット話そうかなと…」
「うぅむ、仕方がない。今日だけだぞ！」
そう言って、フリーナは執務室から退席した。
それを確認してからヌヴィレットに向き直る。
「ヌヴィレット、貴方だけに話しておきたいことがあるの。」
「それは、原始胎海の水と関係あることか？」
「うん、多分。そうだと思う。」
Aは一息つく。
これから話すことは容易に話してはいけない内容だということを前提として話す為、慎重になっている。
「私、実は…その…」
水の龍王である彼には言っておきたいことだけど、やっぱり何処か言ってもいいものなのか、どもってしまう。
Aは覚悟を決め、キッパリと言い放った。
「あのね、私、私は───なの。」
「！？それは本当のことなのか」
ヌヴィレットも目を見開いてAを見つめた。
Aはこくりと頷く。
「その事だが、フリーナは知っているのか？」
「いいえ、フリーナ様は知らない。いずれ話す時は来るけれど、今じゃないの。」
Aは少し俯きそう言った。
ヌヴィレットは驚くばかりだが、何も問い詰めなかった。
「だから私は原始胎海の水に触れても溶けない。このことはくれぐれも口外禁止でお願いヌヴィレット。
私は貴方だから話したの、フォカロルス様が選んだ貴方に。」
Aはヌヴィレットにそう言った。
もちろん、ヌヴィレットもこの事は誰にも言えるような話ではないと理解している。
「あぁ、分かった。」
「いやー、ヌヴィレットは私のことを散策しないから本当に好きだよ。」
「……A、無闇矢鱈にそういう事を言わない方がいい。」
「え、そうなの？皆友達とかに言ってるから、てっきりそういうものだと思ってたんだけど…違った？」
「……いや、違うわけではないが」
「あ、もうそろそろ行くね。フリーナ様待たせてるからさ。くれぐれも無理しないでねヌヴィレット。」
「はぁ…そういう所なんだが…」
そう言って執務室を出て行くAを見つめヌヴィレットはため息をはいた。
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ぴーや - 設定がちゃんとしてて没入できます！素晴らしい小説ですね！ (2月3日 13時) (
レス) @page1 id: 43fc0e4b8f (このIDを非表示/違反報告)
ういろー。(プロフ) - アメさん» コメントありがとうございます。自己満足で書いていた小説なので他の人にも嵌って良かったです！ (1月5日 13時) (レス) @page8 id: f9259051cc (このIDを非表示/違反報告)
アメ(プロフ) - 崇拝少女ちゃんとフリーナちゃんの絡みがとても楽しみです！！小説読みやすかったです！無理なさらないように更新頑張ってください！！ (1月5日 0時) (レス) @page6 id: a56aa03733 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ういろー。 | 作成日時：2024年1月4日 1時
