#1 赤司くん、彼女に興味なし。

彼女#9 ページ10

「…A、行ってきな」


「…うん。ここで待ってるよ」





放課後、バスケ部が終わるのを体育館の隅っこで待つ。


きちんと話すべきだとなっちゃんに言われたから、赤司くんを待つことにした。



バスケ部、そして赤司くんは女子にとても人気で体育館は赤司くんを見たい女子の見学者でいっぱい。


正直、練習やりにくそうなんだけどな。



ほんとに、ほんとに好きならそういうところ考えてあげてほしいな。


なんて、私が偉そうに言えることでもないけれど。




部活終わり、赤司くんの元へ行こうとすると


その前に赤司くんが女の子に囲まれてしまった。




「はぁ…」




また出遅れたや。




「あら、どうしたの?征ちゃんに用かしら?」


「あ、はい……いや、あのそうなんですけど…」




バスケ部2年の人に声をかけられる。


私は赤司くんのほうを見ると


“なるほど”と言うような顔をした。





「あ、もしかして征ちゃんの彼女?」


「あ、はい…いち、おう?」





正直、彼女って名乗っていいのかすらわからない。


赤司くんは私のことなんにも知らないし。


私は結構知ってるけど。



彼女っていえる関係なのかなこれは。

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