弟が出来たら ページ14
乱数の気はまだ済まないらしい。たくさん注文がくる。
乱「ここに座って」
「ここ?」
さっきのチュールスカートを着たまま乱数の白と黄色のマーブル模様のクッションのところに座らされた。シンプルに怖い。謎すぎるぞ、飴村乱数。
乱「うん、そこ」ニコ
「…大丈夫?ちょっと寝た方がいいよ」
一応大丈夫?とは聞いたけど全然大丈夫じゃない。いや、実際に大丈夫じゃないって言ってたけれど。乱数の突然の謎な病み期(?)に戸惑う。
乱「え〜っ、もうちょっと付き合って欲しかったな〜。でもAがそう言うなら寝よっかな〜」
意外とすんなり聞いてくれた乱数。そこがまた怖い。タイミングが悪かったかな。また次の機会に来よう。
「そうした方がいいよ。私もう帰るね」
乱「待って」
帰る支度をしようと思い腰を上げると、まだ何かあるのか乱数が私を引き止めた。あ、スカート履いたままだったの今気づいた。
「あっ、ごめん乱数忘れてた!スカート返すね」
乱「スカート、Aがもらっていいよ〜っ。ってそうじゃなくてー!まだ座ってて?」
「ここに?…って、え?」
言われた通りにもう一度乱数のクッションの近くに座ると、乱数が膝に頭を乗せてきた。膝枕だ。弟ができたみたい。
乱「寝た方がいいって言ったのAでしょ。僕1人じゃ寝られないから衣装のお礼として、ね?いいよね?」
さすが甘え上手の、というか頭がいい乱数。何でもないようなところの言質を取って相手を追い込み、どんなに冷たい人でも断れないようなうるうるの上目遣いで見つめてくる。断る気は無いが。
「うん…」
乱「やったあ♡」
あっさり承諾する私と、それを見越した上での態度を取っていた乱数の満足気な表情。あざとい。何故か憎めない。
「何…?早く寝なよ…」
そして中々目を閉じない飴村乱数。じぃーっと私を見つめてくる。少し隈が見えるから心配してるけどなんかもう大丈夫なんじゃないかって気がしてきた。私の杞憂だったのか。
乱「あは、顔。りんごみたい!間違えて食べちゃうかも」
「…おやすみ!!!!」
どういう意味で捉えるかは貴女次第…♡
恥ずかしくなった私はまだからかおうとする乱数の目を手で塞いだ。わぁ!ってあざとく驚く真似をして、不機嫌そうに唇を尖らせた。
乱「Aの顔が見えないよ〜」
「見なくていい!!!さっさと寝て!おやすみ!」
乱「ざぁんねん。しょうがないなぁ」
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あるふぁ(プロフ) - 瑞稀さん» わおおお…!そう言ってもらえて嬉しいです!あっっりがとぅございやす!私も踊ってみたとかが好きなだけでダンサーとか全っ然知らないんですよね笑 (2018年7月3日 9時) (レス) id: 571dc0618b (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - ダンスについて詳しくないのですが、すごく面白いです!! (2018年7月2日 12時) (レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
あるふぁ(プロフ) - 朔矢さん» あ゛り゛がどう゛ござい゛ま゛ずーー!不定期ですがですが頑張って更新しますのでこれからも読んで下さると嬉しいです! (2018年7月1日 22時) (レス) id: 571dc0618b (このIDを非表示/違反報告)
朔矢(プロフ) - 面白いです!頑張って下さい! (2018年6月24日 19時) (レス) id: 6838d51bf7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あるふぁ | 作成日時:2018年6月10日 22時