バスタード・ミュンヘン ページ6
「吉良涼介くんの事はどうでもいいんだ。」
潔『え?』
「今残ってる人達も日本代表にはなれないって事?」
潔『え?どうなんだろう。』
潔世一はまるで日本代表には興味のないかのように見えた。
.
迎えた初戦、スペインとの戦い。
ゴール阻止率が格段と高い俺は國神錬介と共に
バスタード・ミュンヘンの奴らとフィールドに立つことになった。
勿論俺はキーパー。
「ねえ音留くん!コイツ(國神)怖いから嫌なんだけど!」
音留徹平は話しかけるなと言わんばかりに
笑顔でグッドとやりながら俺を見送った。
ミヒャエル『A、相手に一点も許すな。』
「最初からそのつもりだ」
試合は始まった。
ブルーロックに元々居たヤツらのゴールは
ギリギリ阻止出来るものの、
スペインの選手らの点は許してしまうという散々な結果に。
「…クソ。」
アレクシス『おや。結構荒れてる感じですか?』
後悔に追いやられている所、アレクシス・ネスに声をかけられる。
アレクシス『A。あなたはちゃんとボールを追えてるんだからあとは身体能力を上げるだけですよ。』
「伸び悩んでて。ネスくん達はどうやってそこまで鍛えられたの?」
アレクシス『うーん。難しい質問ですね。』
元々痩せ体質で
どんなにタンパク質を取っても筋肉になるには限界があり
あとは全て出ていってしまう。
おかげでチームメイトとの体格差は広がるばかりで
チビだからと舐められる事は多々あった。
アレクシス『キーパーより違う部分を伸ばすのもアリかもしれないですね。』
「キーパー以外?」
アレクシス『そうです。トレーニング見る限り、Aはちゃんとボールを蹴る事もパス回しも人並みにも出来てるので今から鍛え直すのもありだと思いますよ。』
「そっか。」
アレクシス『どれだけキーパーとして出来るにしても、身体能力に欠けては違う人達に劣ると同じですから。』
アレクシス・ネスの助言も受けて
キーパーとして戦うのは辞めてボールを蹴る事に専念した。
みんなからかなり驚かれたが
俺より身体能力に長ける臥牙丸吟がキーパーに選ばれるのは
目に見えて分かってた事だったし
キーパーとしてダメでもボールは軌道を読むのは
他のポジションとしても必要不可欠な事なので
今からではあるが自分の立ち位置を切り替えていこうと思う。
黒名『雛原も居たのか。』
後ろから声をかけてきたのは黒名蘭世。
俺らの初戦を見ていたら後から入ってきた。
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作者名:Black cat | 作成日時:2023年5月31日 15時