可愛い守護神【ブルーロック男主】 (ページ39)

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不調のハンデ。ページ39

短い睡眠を取って

バスタード・ミュンヘンのロッカールームへ向かう途中、

ミヒャエル・カイザーが1人で

空き部屋に入って行くのが見えた。

不審に思ったので後を追うと、しゃがみ込んで

頭を抱えていた。

頭痛か？発熱か？

聞きたい気持ちもあったが黙って着いてきているので

話しかけるのにも罪悪感が込み上げてくる。

そんな重い空気とは真逆に、

ミヒャエル・カイザーの着信音と思われる音が部屋に響き渡る。

数コール鳴って、切れて、また鳴り出す。

頭に響くのかミヒャエル・カイザーはかなり嫌そうな顔をしている。

有名人は色んな人から電話がかかって来て

大変だなと思ってしまう反面、

そろそろ行かないと時間が来てしまうと思っている。

ミヒャエル『雛原A。お前がそこに居るのは分かってる。』

名前を呼ばれたので物陰から出ると

つい数時間前まで潔世一達と競り合っていた

ミヒャエル・カイザーとは全く別人のような

まるで弱っているような雰囲気のある

ミヒャエル・カイザーと対面する。

「…体調不良か？」

勇気を振り絞り心配の声をかけるも

まるで俺の厚意を無下にするように鼻で笑う。

ミヒャエル『はっ。こんなの体調不良にも入らねえよ。お前も久しぶりにメンバーに選ばれたんだから精々世一達と仲良しごっこしてるんだな。』

ノエル・ノアが俺に言ってきた言葉を

知ってか知らずか

ミヒャエル・カイザーは俺の肩に手を置き

まるで俺とは生きている世界が違うとでも言うように

俺の事を見捨てるようにして部屋から出て行った。