可愛い守護神【ブルーロック男主】 (ページ27)

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不幸ページ27

その不幸は突然やってきた。

最近外では悪天候続きらしく

その影響からか発電所に落雷して

そして関東の一部地域が停電。

不幸にもブルーロックも

その一部地域になってしまった。

施設内の明かりはもちろん、カメラもトレーニングマシーンも

全て動かないといった所だ。

何も無いが不幸中の幸運と言っていいのか

俺の稼ぎ道具へと化した楽器達はコードを使わないものに限り

使用することができる。

俺は自分の士気を高めようと

誰も弾こうとはしなかったとある曲を不完全のまま弾こうと思った。

かなり昔に興味本位で印刷したかなり長い楽譜を持って

楽器部屋に行こうと思ったらベネディクト・グリムに声をかけられる。

ベネディクト『A。何をしようとしているんだ？』

「革命のための音楽をピアノ部分だけ弾こうと思って。グリムくんは？」

ベネディクト『暗闇の中施設内を歩くことによって目を鍛えようと思っているんだ。その曲名は聞いたことがあるが5年かかるのでは？』

「そうなんだよ。まだ1度も弾いた時がなくて、気が済むまで弾こうと思ってる。目を失わなくてはいけないらしいんだけどそこは割愛する。」

ベネディクト『それを作曲した人は狂っているな。でもそれを弾こうとしているAもまた狂っている。』

「暗闇の中歩くドイツ陣も狂ってるよ。笑」

ベネディクト・グリムの他に複数人ドイツ人が居たのは気配で分かった。

ベネディクト『演奏を聴きたかったがみんなで歩くと決めていたんだ。それも運命…完成形が弾けるようになったら聴かせてくれ。』

「はは、人間引退しろって言いたいのか。」

ドイツ人達が通り過ぎるのを見送ってピアノ台を手当たりに開く。

楽譜を置きいざ弾こうとペダルに足をかけた時

誰かが背後から俺の手の上から添えるように手を置いたのに気付く。

とてもそんな状況で演奏出来ないので退いてもらうまで

待とうと思ったら相手から口を開いてくれた。

國神『おい。』

「錬介くんか。どうしたの？」

國神『こんな長い曲じゃなくてこれを弾いてくれ。』

國神錬介から渡された楽譜はブルーバード(いき○のがかり)

きっと自分の好きな曲を弾いて欲しかったのだろうと思い

ペダルに足を置き直す。

國神錬介が座って聴く姿勢に入った所で弾き始める。

最初こそ聞き入っていた國神錬介だが

段々外に人が居るような気がしてきた。

わざとドアを開けっ放しで入ってきたのだろうか。