第一話 ページ2
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Aが初めて『呪術師』という存在を知ったのはまだ小学一年生の時だった。
その頃はよくある戦闘アニメのキャラクターへの憧れも強く、自分にも何か特別な力があればと空想にふけることもあった。例えば超能力や霊感といった具合に。そしてどちらもAにはないものであった。
だが、とあるオカルト系の掲示板で『子供の頃は幽霊が見えていたが、気のせいだと言い聞かせたことによって見えなくなった』という人の事例を目にして思いついた。否定することで見えなくなるなら、逆に強く信じこめば見えるようになるのではないか、と。
それからインターネットで霊を見る方法を調べて実践してみたりもしたが特に効果はなかった。そんな時にちょうど呪術師について書かれたブログを見つけたのが始まりだった。そこから一気に興味をひかれたAはその職業や『呪霊』という存在について調べてみた。法律など難しいことはよく分からなかったが、そこから漠然と呪術師に対する憧れが大きくなっていった。
そして中学校に進学してから何ヶ月か経った頃、転機が訪れる。
Aのクラスを担当する若い女性は典型的な依怙贔屓教師で、気に入った生徒は甘やかし、そうでない生徒は理不尽なことで叱りつけるような人間だった。
標的になった気の毒な生徒が嫌味を言われている時、Aは常に強く想像していた。黒い影が自分の手から煙のように立ち昇り、巨大な刃に形を変えて女教師の首をはね飛ばすところを。またはロープのように彼女の首を絞め、吊るし上げるところを。
「どうしてそんな簡単なこともできないの？ 何もできないじゃない。何ができるの？」
この日はクラス全員が標的だった。
キンキンと媚びるような耳障りな声がAの神経を逆撫でし、彼女の頭に椅子で殴りたくなる衝動に駆られる。
――うざいうざいうざいうざい。死んでしまえ死んでしまえ死ね死ね死ね死ね。
彼女を襲う黒い影のイメージは今までよりも鮮明に思えた。否――
「キャアッ」
パリンと音が響き、彼女の腕時計が破損する。
黒い影が鞭のようにしなり、女教師の手元を打ち払ったのをAは見ていた。
「え、なに？」
「超常現象？」
ある者は戸惑い、またある者は冗談めかした口調でざわめきだす。 A以外には見えていないようだ。
そこで影を刃の形に変えてみる。そして横を向いた女教師目がけて放つと、綺麗にまとめられていた彼女の髪が無残に切断された。
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闍弥嵩 李(プロフ) - 猫かぶりさん» ありがとうございます！ いやほんと、ななみん背高いし紳士だし実は優しいし最高ですよね！ 芥見先生が『選ぶなら七海にしておけ』と勧める気持ちが分かります！ (2021年6月1日 16時) (
レス) id: 425bc70507 (このIDを非表示/違反報告)
闍弥嵩 李(プロフ) - 推しLOVEさん» ありがとうございます！ 頑張りますね！ (2021年6月1日 16時) (レス) id: 425bc70507 (このIDを非表示/違反報告)
猫かぶり - 続きがとても楽しみです！そしてななみん背高いぃぃぃ!!! (2021年5月30日 23時) (レス) id: 94bc23990d (このIDを非表示/違反報告)
推しLOVE - すっごく面白いです！頑張ってくださいね！ (2021年5月23日 19時) (レス) id: 5790125387 (このIDを非表示/違反報告)
闍弥嵩 李(プロフ) - 花笠さん» ありがとうございます！ (2021年4月17日 15時) (レス) id: 1dd78312f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：闍弥嵩 李 | 作成日時：2021年2月15日 17時
