Cuz you’re our... all×黄 ページ33
【黄side】
目を覚ますとそこは、真っ白な世界。
360°、どんだけ目を凝らしても白。
唯一、俺の立ってる所に辛うじて影が出来るだけ。
そんな、色の無いモノクロの世界。
...ここは、一体何処やねん。
考えても思い当たる節も無いし、どうして良いのかも分からへん。
...ちょっと歩いてみても白い背景は全く変わらへんし、
なんや、頭おかしくなりそうや。
...考えるのも疲れてきた。ちょっと一回休憩しよかな。
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...気付いたら休憩してる間にまた寝てたらしい。
なんや、胸の辺りにちょっと圧迫感あるけど、
「......ん、...？！ひぅっ！？！？」
.........ビックリした。
目ぇ開けたら、目の前には、
...寝てる俺の上に乗って至近距離で俺を見つめてくる、1匹のライオンが。
......圧迫感の正体は、コイツ？
楽しそうにニヤァと笑うたライオンは、口を大っきく開けて顔を近付けてくる。
...いやちょっと待って、あかん、
俺、コイツに喰われるんか、
危険を察知して、反射的に目をぎゅっと瞑る。
...あぁ、おとん、おかん、今までありがとう。
俺もう駄目かもしれへん、
........
...............
......................？
...覚悟してた痛みはいつになっても来ぇへん。
代わりに、顔中に感じる湿っぽい感覚。
...そっと目を開けると、目の前のライオンは楽しそうに俺の顔を舐め回してた。
真っ赤に燃える瞳を嬉しそうに細めて、じゃれるように俺に引っ付く。
......、なんや、喰わへんのか。良かったぁ。
しばらくの間されるがままになる。
すると、散々俺の顔を舐め回して満足したんか、ライオンは突然バッと起き上がると何処かへ走っていった。
...何やったんや、全く。
ライオンが駆けていった方向をぼんやりと眺める。
......いやちょっと待って、
あの方向に、もしかしたら何かあるかもしれへんな。
またアイツに会うたらここが何処なんか聞きたいし。
よし、歩いて行くか。
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作者名：cucucjjcudd853 | 作成日時：2020年4月18日 6時
