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家人に無断で玄関に上がる訳にもいかず、仕方無いのでチビの靴であろう上で迎えが来るのを待つ。
暫くすると立花が出てきた。
が、何故か学校の体操ズボンに半袖Tシャツ姿で階段下の奥へと消えてしまった。
チビは後から出てきて俺の元へ。
「猫ちゃん、もうすぐだからね。」
しゃがんで俺を見下ろした顔が逆光でよく見えなかったが、口元だけははっきりと見えた。
片口角を上げ、ニヤッと笑った顔に悪寒がはしった。
『奈子〜、いいわよ〜』
「は〜い」
立花が消えた方からチビを呼ぶ声。
「猫ちゃん、行こうね。」
俺はまたしてもチビにギユッと抱かれ、今度は頭までも押さえつけられ、チビの服以外視界に入らないようにされる。
おい、どこに行くんだよ……
抵抗しようとした時、「はい、お姉ちゃん！」声と共に俺は一瞬にして立花の手に渡る。
考える間も無くパタンッとドアが閉まる音。
え？ ここって……もしかして？……
半端ない湿度、生暖かい空気……
ゲッ！風呂じゃねーか！
人間でいる時は風呂好きでも猫である今、本能的に恐怖が支配する。
「暴れないでよね。私だって嫌なんだから。」
嫌なら結構！ 早くここから出せ！
必死に貧弱ながら牙を出して抵抗するも、そこは子猫。
どんなにもがいてもムダな訳で……
滝のようにシャワーを浴びせられ、シャンプーでゴシゴシ洗われる。
あまりの恐怖のため身動きすら出来ない。
うっすら目を開けてみると目の前には色白の立花の大腿。
毛が逆立つほど恥ずかしくなり、慌てて目を堅く閉じた。
もうそろそろ終わりかな？と思っていると再びチビを呼ぶ立花。
やっと出られると、タオルを持ったチビを思い描いていたが……この夢、そんなに甘くは無い。
入って来たのはすっぽんぽんのチビ。
「ちゃんと頭洗うのよ。」
チビに忠告して立花だけ風呂から出て行く。
ちょ、ちょっと待て！
俺を連れて行け！
「猫ちゃ〜ん、一緒にお風呂入ろうね。」
嬉しそうに俺を捕まえようとする。
まて、待て、待って！ ストッップ！
風呂の隅っこでチビにお尻を向けうずくまり、嵐のように思考が渦を巻く。
最後に母さんと風呂に入ったのはいつだ？
いや、俺には姉妹がいないんだ。
違う！そうじゃ無い。いくらガキとは言え、俺は女に免疫が無いんだ！
頼むから近寄らないでくれ。
あぁ神様、どうかこんな悪夢、早く醒めさせて下さい！
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り一 - この薬のんでみたい！ (2020年5月22日 14時) (
レス) id: a9605826b0 (このIDを非表示/違反報告)
千祥(プロフ) - 葵さん» めっちゃ褒めすぎですよ、葵さん(汗)でも楽しんでいただけたなら嬉しいです。ありがとうございました。 (2019年4月20日 23時) (レス) id: b78f8b2173 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - なんと表せば良いのか分からないくらい、読んでいてワクワクしました！凄く想像力が豊かだからこそこんなに素晴らしい作品が書けると思うので、ほんと尊敬します(p^-^)p (2019年4月19日 22時) (レス) id: 5cf405873d (このIDを非表示/違反報告)
千祥(プロフ) - みなみさん» 読んでくださり、ありがとうございました。いくつか掛け持ちをしているのでメドがたってから作りたいと考えています。妄想は絶えずしてますので、ネタはあるんですが(^_^;) また新作を出した時にはよろしくお願いいたします。 (2018年11月25日 0時) (レス) id: b78f8b2173 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - また新しい作品読みたいです！応援してます！ (2018年11月24日 21時) (レス) id: 405036adca (このIDを非表示/違反報告)
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