第六節リゼルグ5 ページ13
葉「オイラ、復讐を悪いとは思わねぇ。
誰だって、大事なものを壊されたら怒る。
ただ、復讐さえ果たせりゃ何を失っても構わねぇってのは…ただ悲しいだけだ。
何も残らねぇし、誰も楽にはなれねぇ。
何より…やったらやり返されるぞ。お前も。」
立香「葉くん…。」
ジャンヌ・オルタ「……ふふ、ふふふ!
あはははは!」
立香「!」
ジャンヌ・オルタ「てっきりこの私に説教でもたれるのかと思ったけど、まさか私を心配してくれるとはね!
ほんっっと…
反吐が出るわ、アンタ。」
葉「出したら、すっきりするか?」
ジャンヌ・オルタ「しないわよ。
アンタ、何か勘違いしているみたいだけど、私は大切な誰かを奪われた訳じゃない。
私は私を否定した奴らに憤怒しているのよ。
あいつらこそ!!人間の皮を被った悪魔なのよ!!」
葉「…あぁ、そうだな。
人間ってのはいつだって、自分が正しいと思ってる生き物だ。
自分と合わねぇ奴は視界にも入れたくねぇ。
だから、気の合う者同士、群れを作って、自分達と違う形をした奴をとことん追いやるんだ。
自分達の目の前から消え失せるまでな。」
立香「!」
そこで立香は思い出す。
葉も人間があまり好きではないと言っていたことを。
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作者名:タンポポ | 作成日時:2022年10月6日 12時