FGO×シャーマンキング【マスターと立香の神隠し】 (ページ9)

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プロローグ9 ページ9

マタムネ「まず、この列車が今、どこへ向かっているのかをお伝えしましょう。」

立香「うん、そうだね。聞かせてほしい。」

マタムネ「今、この列車が向かっている先は西暦1985年の出雲の地です。」

立香「！…確か、出雲っていうと…現代では島根県って呼ばれてるんだっけ？」

マタムネ「ご名答。
昔は出雲国と呼ばれ、島根県となった現代でも出雲大社等があることで栄えている。」

立香「その出雲がどうかしたの？」

マタムネ「…あなた方カルデアの言葉をお借りして述べるならば…
特異点ができてしまった…というべきか。」

立香「！…どんな特異点？」

マタムネ「まず、人が居ない。
代わりに蔓延るは数多の亡霊達。
その亡霊達が溢れ返るは朝日が昇らない夜の町。」

立香「朝日が…昇らない…？」

マタムネ「単刀直入に申し上げて…
立香さんにはその町にある温泉宿で働いてもらいたい。」

立香「……はい？」

マタムネ「これから向かう亡霊の巣窟と化した出雲のとある町に一軒の温泉宿がある。
その温泉宿の名は「炎(ほむら)」。
今、そこで働いている若女将が一人で温泉宿を切り盛りしている。
立香さんには炎の新しい従業員として、若女将の仕事を手伝っていただきたい。」

立香「待った。マタムネさん。私がこれまで何をしてきたのかは紅閻魔女将から聞いてない？」

マタムネ「はい。紅閻魔女将は客や恩人の素性を他人に明かすほど軽薄な方ではないので、小生が自分で調べました。
人理、または今後、訪れる安寧の未来に災いをもたらし、混沌を招く人理の癌ともとれる特異点なる災厄。
それらの元凶である聖杯を回収し、異変も修正してきたのがあなた方、人理継続保障機関カルデア。
そして、今は漂白された地球の人理を異星の神から守らんが為、これまで合計五つの異聞帯を攻略してきた。
…間違っている所があれば、ご指摘を。」

立香「…ううん。合ってる。だけど、わからない。
そこまで知っているなら、私が特異点修正に挑むのは前提として…
温泉宿で働くのが、特異点修正にどう繋がるの？」